ウイスキー初心者にもおすすめ!アイリッシュウイスキーの魅力
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今、世界中でアイリッシュウイスキーが注目されています。スコッチやジャパニーズウイスキーと比べてあまり聞きなれないウイスキーですが、何が起きているのでしょうか?今回、「ハレの日、アサヒ」編集部からアイリッシュウイスキーの魅力とおすすめのアイリッシュウイスキーを2ブランド紹介します。
INDEX
世界がアイリッシュウイスキーに注目
アイリッシュウイスキーはアイルランドおよび北アイルランドで製造されるウイスキーを指します。スコッチウイスキー(スコットランド)、アメリカンウイスキー(アメリカ)、カナディアンウイスキー(カナダ)、ジャパニーズウイスキー(日本)と並ぶ“世界5大ウイスキー”の一つです。
アイリッシュウイスキーの特徴は何といってもスムースで軽やかな味わい。スコッチウイスキーでは大抵2回ほど蒸溜しますが、アイリッシュウイスキーの伝統的な製法では蒸溜を3回行うため、洗練された味わいが生まれます。また、スコッチのようにピート(泥炭)を使わないため、スモーキーな香りがなく、初心者にも飲みやすい風味になります。
ウイスキー市場は世界的に伸びていますが、アイリッシュウイスキーの2023年の市場は約1,560万箱で、2014年と比べると約2倍の規模に成長しています。アイリッシュウイスキーは長い歴史があることに加えて、軽やかで親しみやすい味わいが世界的に人気のようです。日本のアイリッシュウイスキー市場においても、2023年は前年比187%と飛躍的に伸びています※1。
おすすめウイスキー①:さまざまな樽の個性が生きる「ブッシュミルズ」
「ブッシュミルズ」はアイリッシュウイスキーの伝統的な製法である3回蒸溜を守り、アイルランド産の麦芽100%のモルト原酒を使用したアイリッシュウイスキーブランドです。
「ブッシュミルズ」は“樽使いのブッシュミルズ”とも言われており、ウイスキー原酒を樽に入れて熟成する工程で、アメリカンオークのバーボン樽、シェリー樽、ポートワイン樽やマディラワイン樽、ラム熟成樽などなどさまざま種類の樽を使用しています。これにより個性豊かな風味を生み出しています。
1608年創業とも言われるブッシュミルズ蒸溜所は現存する世界最古の認可蒸溜所と言われています。ブッシュミルズ蒸溜所のその功績は国にも認められており、創業400周年にはアイルランド銀行に紙幣裏面にブッシュミルズ蒸溜所が描かれたこともありました。
ブッシュミルズ蒸溜所から数キロ北上すると、ユネスコの世界遺産「ジャイアンツ・コーズウェイ」が広がり、ウイスキー原酒を仕込むための水は、蒸溜所近くを流れるブッシュ川の水源「セント・コロンバの泉」から直接引き入れて使用しています。“エメラルドの島”と呼ばれるアイルランドの大自然の恩恵を受けて「ブッシュミルズ」はゆっくりと育まれています。
現在、「ブッシュミルズ」ブランドの期間限定オフィシャルバー「BUSHMILLS CASK DISCOVERY BAR」が12月22日まで銀座にオープン。「ブッシュミルズ」アンバサダーが監修したハイボールやカクテルに加え、実際に使用した樽の展示を通じて「ブッシュミルズ」の世界観を味わえます。
おすすめウイスキー②:ミステリアスな世界観を放つ『ザ・セクストン シングルモルト』
次に紹介するのは、2024年11月12日に日本国内で発売されたアイリッシュウイスキーの新ブランド『ザ・セクストン シングルモルト』です。アイルランド産麦芽100%使用し、3回蒸溜した後、オロロソシェリー樽で4年熟成しています。オロロソシェリーとは、深みのある色合いと複雑な風味が特長の酒精強化ワインで、“オロロソ”は“香り高い”という意味を指します。オロロソシェリーの樽を使用することで、4年間という短い熟成期間にも関わらず濃密な風味を生み出しています。
『ザ・セクストン シングルモルト』の特徴は何と言ってもミステリアスなボトルデザイン。シルクハットをかぶったガイコツの横顔が印象的です。もともと「セクストン」という言葉は“墓守”を意味しています。
発売日に開催されたイベントでは、「“墓守”という言葉はキリスト教のカトリック教会に影響を受けている。カトリック教会の葬式は暗く悲しいものではなく、亡くなった方の命を尊重してお祝いする要素がある。“墓守”には単なる墓石の手入れをする人ではなく、亡くなった方の魂を守り、生まれ変わるまで大切にするという意味が込められている」とプロキシモ・ジャパン社長のロリーさんが語りました。
今回、日本初上陸となる『ザ・セクストン シングルモルト』ですが、アメリカで発売されたのは2017年。アメリカで放映されていたゾンビのドラマとコラボレーションした販促が後押しとなり、発売以降、アメリカ内でのシングルモルトアイリッシュウイスキー販売量トップを走り続けています※2。
アイリッシュウイスキーと一言で言っても、その味わいやブランドの世界観はさまざま。
ぜひ、あなたにぴったりのウイスキーを探してみてください。