意外にも一番人気は「さばの味噌煮」。話題の「プレキッズフード」とは?
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「プレキッズフード」とは、ベビーフードではちょっと物足りなくなってきたけれど、まだ大人と同じ食事は食べられない・・・
そんな1歳半頃からのお子さまに向けた新しい食の選択肢。皆さんはどんな食事を想像しますか?アサヒグループ食品では、育児と仕事の両立に悩みを持つママ・パパに向けて、手軽においしく栄養が摂れる「ぱくぱくプレキッズ」を開発しました。
今回は、「プレキッズフード」誕生の背景や開発秘話、意外な人気メニューなどを紹介します。
INDEX
「ぱくぱくプレキッズ」とは?
「ぱくぱくプレキッズ」はベビーフードを卒業した1歳半頃から2歳代のお子さまに向けた手軽においしく栄養が摂れる幼児食「プレキッズフード」です。ラインアップは全7アイテム。肉・魚・大豆などのたんぱく食材や、野菜をたっぷり使った豊富なメニュー展開です。ごはん(80g)と一緒に食べると、1食分※のたんぱく質、幼児期に不足しがちな鉄・カルシウムが摂れるように設計されています。また、お子さまの発達に配慮した設計にしながらも、見た目のおいしさにもこだわり、より嗜好性をアップした風味に仕上げました。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)1~2歳をもとに1食当たりを算出
商品詳細はこちら:ぱくぱくプレキッズ | 和光堂公式サイト
ママ・パパの育児負担を少しでも減らしたい!開発の背景は?
「ぱくぱくプレキッズ」の開発の裏側を、開発担当者のマーケティング四部/高橋愛子、商品開発四部/飯塚奈夏、木村将徳に聞きました。
―「プレキッズフード」を開発しようと思った背景を教えてください。
高橋 お子さまが1歳半前後になると、ママ・パパは育児休業から復職するタイミングと重なるんですよね。仕事や家事がさらに忙しくなる中、大人の食事とは別に子ども用を作るのはとても大変です。あるママから「ベビーフードは生後5か月頃から1歳過ぎまで、とてもたくさんの種類があるのに、ベビーフードを卒業したら急に食べさせるものがなくなって困っている」とご意見をいただいて、共働き・共育てのご家庭が増えている中、幼児向けの食事ニーズがあるのではと考えました。
実際に調査をしてみると、1歳半から2歳代のお子さまをお持ちのママ・パパの約6割が特に食事準備に負担を感じていました。負担を減らすために、キャラクターカレーなどの子ども用のレトルト食品を利用する人が多いのですが、子ども用のメニューバリエーションが少ないことが不満点となっていることもわかりました。
さらに「離乳食卒業後に何を食べさせればいいかわからない」「子どもに必要な栄養が不足していると思う」という人も高い割合でいらっしゃいました。幼児期になると自我が発達して、好き嫌いや食べムラが始まるんですね。せっかく作った食事を思い通りに食べてくれないことに対して、悩みを感じている人が多いこともわかりました。
―なるほど。お子さま用の食事作りって大変なんですね。でも「ベビーフード」と「プレキッズフード」ってそんなに違いがあるのですか?
高橋 ベビーフードの延長線上と思われるかもしれませんが、そうではないのです。今回私たちは全く別のカテゴリーとして開発に取り組みました。というのも、ベビーフードには厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」「ベビーフード指針」という国の指針があり、月齢に合わせて味付けや具材の柔らかさなどの基準が細かく決まっていて、私たちはそれに基づいて商品開発をしています。
でも、幼児食については国や業界団体からの指針や目安がありません。ですので、一から開発に取り組む必要があったのです。
味も見た目も“ステップアップ”。開発のこだわりとは?
―どのように開発を進めたのですか?
木村 マーケティング部から幼児向けの商品を発売すると聞いて、研究所では「ベビーフードのステップアップメニューならこういうものかな」と想像して、まずはいろんなメニューを試作してみました。一般的な食材に関しては参考になるものはあったのですが、加工食品としての幼児食は初めての領域なので、知見を持っていないのです。
試作品を鑑みながら管理栄養士や医師など専門家の先生と相談をして、具材のかたさ、大きさ、とろみ、味付けなどを一つひとつ修正を重ねました。特に食べやすさ、味に関しては社内の人に何度も協力してもらいブラッシュアップしました。最終的には、当社独自の「幼児食ガイドライン」を策定し、それに基づいて、幼児期のお子さまの発達に合わせた具材・味で設計しました。
―ベビーフードとプレキッズフードにはどういう違いがあるのですか?
飯塚 1歳4か月のお子さま向けのベビーフード「BIGサイズのグーグーキッチン」を比較してみるとよくわかると思います。
例えば、魚を使ったメニューでは、幼児向けにはゴロっとした存在感のある魚の切り身が入っていますが、ベビー向けでは、魚は細かく刻まれています。このように、プレキッズフードでは具材のかたさや大きさ、形状をステップアップしています。
また、お子さまの偏食に対して、「とにかく食べてほしい」というママ・パパの切実な思いに応えるために、ベビーフードでも使用しているチキンエキスやポークエキス、スパイスに加え、ステップアップした味わいに合わせて新たな種類のエキスや野菜ブイヨン、スパイスなどを採用しました。
さらに、今回初めて少量のにんにくやしょうがを隠し味として取り入れることで、奥行きのある深い味わいに仕上げました。お子さまが思わずもう一口食べたくなるような美味しさ“おかわりしたくなる味”を目指してレシピを作りました。
―その他に工夫していることはありますか?
木村 ハンバーグは見た目で野菜が入っているとわからないよう工夫しています。5種類の野菜を細かく刻んで練り込み、さらにソース中にも野菜のペーストを溶け込ませています。緑や赤の野菜を見ただけで食べたがらないお子さまが多いことがわかったので、食べてもらう工夫と、ママ・パパの「野菜を食べてほしい」という思いに応えました。
また、この時期は“噛み切る”“すりつぶす”といった能力が向上するため、歯と食べる機能の発達に合わせた具材を設計しました。例えば「白身魚だんごの中華あんかけ」に使用している白身魚だんごは、ベビーフードよりもサイズが大きくなり食べ応えがUPしています。安全性にも配慮しており、だんごが扁平のため口やお皿の中でもボールが滑らず噛みやすい設計になっています。さらに、扁平型にすると、フォークで刺しやすくなるので自分で食べる練習にもなるのです。
意外にも一番人気のメニューは「骨とり さばの味噌煮」!
―お子さんにおいしく食べてもらういろんな工夫をしているんですね。メニューは7種類ですが、どうやって決めたのですか?
高橋 まず、幼児期のお子さまが実際に何を食べているかご家庭のメニューを1~2週間分写真に撮ってもらう調査をしました。それに加えて、喫食経験があるメニューを調べるために、保育園や幼稚園の献立表をたくさん集めました。子どもは初めて見るものは嫌がる傾向があるので、食べたことのあるメニューの方が広く受け入れられると考えたからです。献立集めは苦労しましたが、小さいお子さんを持つ社員にも協力してもらいました。
そこから、メニューをピックアップしていって、お子さまに人気のメニューと、親が食べさせたいもの両方の視点で、魚・肉、和洋中などバランスよく選定していきました。
―どれが一番人気メニューになると思いますか?
高橋 実は、「ぱくぱくプレキッズ」は24年9月から一部のベビー専門店で先行発売しているのですが、そこでの一番人気は断トツで「骨とり さばの味噌煮」でした。
さばは脂がのっていて口当たりがしっとりしているし、味噌の甘くてこってりとした味付けはお子さまが好きな味なんです。保育園でも人気メニューのようです。ママ・パパには、子どもに魚を食べさせたいという思いがあるものの、骨が心配で食べさせることに躊躇してしまうという方も多いのです。ですので、このさばが、骨とりしているということが評価の高いポイントでした。
―カレーやハンバーグと思っていたら、意外にお子さんも“渋い”メニューがお好みなのですね。
飯塚 私も意外でした。開発当初から魚の切身を使ったメニューには力を入れていましたが、とても苦労しました。レトルト殺菌をしても身が崩れず、かつ身が固くならない魚を探し、最終的に脂がのったさばを採用しました。無塩・骨取り・小サイズの切り身を特注で加工してもらっています。
お子さまに安心して召し上がっていただけるよう、人の確認と最新のX線検査を組み合わせて、骨の残りがないか丁寧にチェックしています。無事に商品化できて、しかも一番売れていると聞いてとても嬉しかったです!
―自信をもってオススメできる商品に仕上がったのですね。最後に、「ぱくぱくプレキッズ」をどのように使ってもらいたいですか?
高橋 「食事を用意する時間が無い!だけど子供は待ってくれない!」というシーンや、どんなものを食べさせればよいか分からない・不安という方、そもそも料理は得意ではないという方には、ぜひこの商品に頼ってほしいです。「ぱくぱくプレキッズ」を上手に使っていただいて育児にゆとりをもって、お子さまとの時間を楽しんでもらえれば嬉しいです。
そして、なによりも、お子さまが”ぱくぱく”笑顔で食べてくれて、健やかな成長の一助になれることを願っています。
text&photos ハレの日アサヒ編集部


食事準備の負担を軽減しながら、お子さまには“おいしい笑顔”を届ける。「ぱくぱくプレキッズ」は、忙しい毎日を支える新しい幼児食として、ママ・パパにとって強い味方になってくれるはずです。