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本格的な写真がスマートフォンで撮れる!写真撮影のコツとは

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本格的な写真がスマートフォンで撮れる!写真撮影のコツとは

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12月はクリスマスや忘年会、年末年始などおうちパーティーの機会が増えますよね。
写真を撮ってみたものの、並べた料理がすべて画面に収まりきらなかったり、雰囲気がうまく伝わらなかったり、「思ったように撮れない」と感じた経験はありませんか?せっかくの楽しい時間だからこそ、写真にもその魅力をしっかり残したい!
今回はクリスマスのテーブルコーディネートやごちそうの撮り方をテーマにフォトグラファーの田村ナナ子さんにスマートフォンでの写真撮影のコツを教えていただきました。

プロフィール

田村ナナ子

高校を卒業後、 英国に留学し写真に目覚める。帰国後大手広告会社に10数年勤務して、出産を機に退職。 独学で趣味だった写真を学ぶ。2012年にフォトグラファーとして活動を開始。2014年からスマートフォン写真やカメラ講師としてレッスンを開始し、現在は撮影・テーブルフォトスタイリング、企業・個人向け写真講師業を行うほか、写真作家としても活動中。さらに、フォロワーやレッスン生向けにワイナリーフォトツアーや四季を楽しむ撮影会、テーブルフォト撮影会を企画し、写真の魅力を広める活動をインスタグラムで発信している。

写真を上手に撮れるようにするスマートフォンの基本について

「明るさ」の調整をしてみよう

スマートフォンのカメラは基本的にオートモードで動作しているので、撮影時の明るさ(※露出)は自動で調整されます。よって、暗すぎたり、明るくなりすぎたりと、必ずしも理想通りではありません。撮影時には、ピントを合わせたい場所をタップすることで、カメラがその部分に焦点を合わせ、同時に明るさも判断するので明るさの調整をして、SNS映えする写真を撮ってみましょう!

※露出・・・写真を撮るときにカメラに取り込まれる光の量のこと。この光の量が写真の明るさを左右する

●カメラの特徴
タップする場所によって明るさが変わります。

・画面の中の明るい部分をタップ
「全体が明るい」と判断して露出が下がり、写真全体が暗めになる

・画面の中の暗い部分をタップ
「全体が暗い」と判断して 露出が上がり、写真全体が明るめになる

●明るさを調整する方法
①撮影画面でタップして明るさを決める

②iPhoneなら「長押し」で明るさを固定
撮影するものによって明るさが変わってしまうためiPhoneの場合は、画面を3秒長押しすると「AE/AFロック」がかかり、一定の明るさを保ったまま撮影できるようになります。
さらに、目盛りで数値を調整することで明るさを手動で調整できるので、好みの雰囲気に合わせて微調整してみてください。

画面を長押しするとこのように「AE/AFロック」がかかる

③タップ後、上下にスワイプして微調整
写真を撮影する際に、上下にスワイプすることで好みの雰囲気に合わせて明るさを調整することができます。

手動で暗く調整した場合。
手動で明るく調整した場合。暗い写真よりも料理の内容も分かりやすく、全体的に華やかな写真になります 

この操作で、暗い料理も明るく、SNS映えする写真に!思った通りの雰囲気が出せます。写真を撮る際はまずは画面上で明るさを調整してみてくださいね。

ポートレートモード」を活用してみよう

写真を撮るときは、なんとなく撮るのではなく、「何を主役に撮りたいか」を意識することが大切です。写真は気持ちや伝えたいことを言葉の代わりに表現するもの。だからこそ、撮りたいものを明確にすることがポイントになります。
そんなときに便利なのが、ポートレート機能です。背景を柔らかくぼかすことで、被写体が引き立ち、写真に自然な奥行きや温かみが生まれます。料理やテーブルの上のアイテムを撮るときにもぴったりです。
また、飲食店などで撮影する場合、周りの方が写ってしまわないか心配ですよね。ポートレート機能を使えば背景がぼやけるので、人の顔がはっきり写りにくいというメリットもあります。背景のぼかしの数値も変更できるので、自分が撮りたい雰囲気に合わせて調整しても良いですね。

編集部が最初に撮った写真は、主役を決めないまま撮影したため立体感がなく、伝えたいポイントがよくわからない写真になってしまいました。主役を“クリスマス装飾”に決めてポートレート機能を使うと、ぐっと立体感が出て、撮りたいものがしっかりと強調され、メッセージ性も高まりました。

主役を決めずに撮った写真
主役を決めて、ポートレート機能を使って撮影した写真

ポートレート機能では、撮影後もピントを変えられることも可能です。
この機能を使用することで撮影後でも雰囲気を変えられたり、被写体をより引き立てることができます。ピントの位置を変えると印象が大きく変わるので、同じ写真でも雰囲気を自在にコントロールできます。

(左)ピントを合わせたい部分を押すと黄色い四角がでる。                                (真ん中)ピントの位置を変化させることで写真も違った雰囲気になる。                                   (右)後ろにピントを合わせることで前ボケになり、写真により奥行きが生まれる。

光を意識して撮影する

写真の仕上がりを大きく左右するのが光の使い方です。
写真に立体感や雰囲気を出したいときは、光の当て方を工夫するのがポイント。

サイドから光をあてる
横から光をあてると自然な影が生まれ、被写体に奥行きが出て、立体的が増します。料理やテーブルフォトには特におすすめ。

撮影:田村ナナ子

逆光を上手に活用する
料理を上から撮影するときには有効です。また光が透過するような液体などを撮るとキラキラして印象的になります。
逆光を上手に使えば、風景画は輪郭が浮かび上がり、印象的なシルエット写真が撮れます。

撮影:田村ナナ子

自然光を活用する
直射日光のような強い光で撮影するとハレーション(白飛び)が起きやすいので、木漏れ日や、曇りの日のような柔らかい自然光を使うときれいに撮影できます。カフェなら直射日光が入らない窓際の席がおすすめです。曇天のときはむしろ柔らかい光の自然光です。部屋の照明をつけたくなりますが、そこはぐっと堪えて窓の近くで撮るとむしろ優しい光の写真が撮れます。
光の方向が変わると写真の印象も大きく変わるので、「どんな写真にしたいか」を考えながら主題が一番よく見える光を探すことが大切です。

基本を意識し、実際に撮影してみました!

実際にお家でのクリスマスパーティーをイメージし、スマートフォンで撮影する際によくある悩みに対して解決策を教えていただきました。

影と歪みを抑える!スマートフォン撮影で失敗しないコツ

スマートフォンで料理を撮ると、お皿の手前が伸びて不自然に見えたり、自分の影が入り込んでしまうこと、ありませんか?
これはスマートフォンの広角レンズの特性によるもの。そんなときは「近づかずにズーム」を使うのがポイントです。

(左)目の前のお皿をそのままの倍率で撮影すると、お皿の手前が伸びて見える。              (右)倍率を変えることで影が立体的になり、お皿の手前が伸びず実際と近い写真になる 。

被写体から少し離れて、指でズームし倍率を調整すると、歪みや影がなくなり、きれいな写真が撮れました!ズームは遠くのものを撮るだけでなく、手前のものを強調したいときにも使えます。

画面内の枠を利用し、スマートフォンと平行に撮影してみよう

写真が不自然に歪んで見えることはありませんか?
特に縦長の被写体や文字は形が崩れやすいので、テーブルフォトや風景写真は、カメラと被写体を平行に保つことが大切です。撮影する際に画面に黄色のガイド線が出てくるので、それに合わせて撮ってみましょう。テーブルフォトや風景を撮るときに使えば、写真が傾かず、きれいな構図に仕上がりますよ。

画面に出てくるガイド線が黄色になれば平行になっている
編集部も早速挑戦。自分のスマートフォンと被写体が並行になるように調整し撮影
(左)傾きがあり、画角のバランスが悪い (右)平行を意識したことで傾きもなく、空間もできより自然な写真に

料理の品数が多くて画面に入りきらないときは真上から撮る!

品数が多いと、つい全体を映そうと斜め横から撮りがちですよね。編集部も、最初は斜め横から撮ってしまい、全体も映らなければ、奥はぼやけて立体感がなく、前に大きな空間がある写真になってしまいました。

全部を映したく、横から撮影したため立体感のない写真に

料理の品数が多いときは、スマートフォンの画面を平行に保ちながら上から撮影することで綺麗に撮影できます。また、飲食店でも移動することなく全体を撮影することができますよ。

上から撮影したことで料理全体が入り、バランスの良い写真になりました

最高の乾杯ショットを撮る!写真映えする撮り方のコツ

乾杯の瞬間は写真に残しておきたいですよね。撮影のコツは3つ!

①グラスに高低差をつける
空間が生まれ、立体感がアップします。

②カメラは少し高めの位置から
グラスが重なる瞬間とテーブルの雰囲気を一緒に写すことができます。その際にポートレート機能などを使ってテーブルの背景をぼかすと、グラスを合わせている部分だけがくっきりと写り、写真全体がすっきりとした印象になります。

③自然光やライトで明るさを確保
逆光に注意しながら、光が当たる位置から撮影します。

この3つを意識するだけで、パーティーの楽しさが伝わる写真になりました。

スマートフォンでも、コツを意識するだけで驚くほど魅力的な写真が撮れるようになります。
楽しいパーティーのひとときを写真に残して、思い出をもっと特別なものにしてみてくださいね。

text「ハレの日、アサヒ」編集部

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