食用油の種類一覧|料理をもっと楽しくするための選び方
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スーパーの食用油売り場に行くと、サラダ油、オリーブオイル、ごま油、米油など、たくさんの種類が並んでいます。そんな食用油ですが、こだわって選んでいる方は意外と少ないかもしれませんね。
編集部メンバーに聞くと「サラダ油、ごま油、オリーブオイルは家に常備している」という声が多かった一方で、「いつも値段でなんとなく選んでいる」「調味料にはこだわるけど油を気にしたことがあまりない」「レシピに米油やラードが出てきても、いつもサラダ油で代用してる」「私はキャノーラ油って何だろうっていつも思いながら買っている(!)」など、実は食用油について思うところがあったメンバーから、様々な声があがりました。
ということで、今回は、私たちの毎日の料理を支えてくれる食用油の違いについて考えてみませんか?
INDEX
食用油の基礎知識|まずは基本を押さえよう
油?脂?食用油の定義
食用油とは、動物や植物から採取された、食用に適した油脂のことです。常温で液体のものを「油」、固体のものを「脂」と呼び、まとめて「油脂」と言います。
食用油の役割としては、揚げ物、炒め物などの高温調理の際に使われるだけではなく、ドレッシングでは野菜に味を絡ませる、お菓子作りではしっとりとした食感を作り出すなど様々。油の種類によって風味も異なるため、料理の味わいや印象を左右することも。
意外と知らない植物性油と動物性油の違い
植物性油の特徴
動物性油は、豚、牛、鶏などの動物から採取された油脂です。常温で固体のものが多く、飽和脂肪酸を多く含みます。植物性油に比べてコクと風味が強く、料理に深い味わいを与えます。
代表的なものとしては、ラード(豚脂)、牛脂に加え、日常的に家庭で使われるバターも動物性です。例えば中華料理のチャーハンにラードを使うと本格的な味わいになるなど、特定の料理で独特の風味を出すために使われることが多いです。
日々の調理に欠かせない!植物性油の種類一覧
ここからは、スーパーでよく見かける代表的な植物性油を見ていきましょう!
キャノーラ油
キャノーラ油は、カナダで品種改良された「キャノーラ種」という菜種から作られた油です。菜種油の一種でありながら、サラダ油の原料としても認められているため、キャノーラ油100%の商品でも「サラダ油」として販売できます。
クセがなく、様々な料理に使える万能の食用油。加熱に強いため、揚げ物や炒め物にも適しています。サラダ油と同様に、日常的に使いやすいポピュラーな食用油です。
オリーブオイル
オリーブオイルは、オリーブの果実を搾って作られる油です。他の植物油が種子から作られるのに対し、果実から作られるのが大きな特徴。地中海沿岸が主な産地で、イタリア、スペインなどが有名です。フルーティーな香りと独特の風味があり、洋風料理によく使われます。
エクストラバージンとピュアの違い
オリーブオイルには大きく分けて「エクストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類があります。
エクストラバージンは、オリーブの果実を搾ってろ過しただけの一番搾り。酸度0.8%以下という厳しい基準をクリアしたものだけに与えられる最高級グレードで、オリーブオイル特有の豊かな香りと味わいが楽しめます。
一方、ピュアオリーブオイルは、精製したオリーブオイルにエクストラバージンを少量ブレンドしたもの。味や香りがマイルドで、クセが少ないのが特徴です。
料理別の使い分け方
エクストラバージンオリーブオイルは、豊かな香りを活かすため、サラダやパスタの仕上げなど、生食や香りづけに使うのがおすすめ。一方、ピュアオリーブオイルは味や香りがマイルドなため、炒め物やソテーなどの加熱調理に向いていると言われています。ただし、どちらも生食・加熱調理の両方に使えます。
ごま油
ごま油は、ごまの種子から搾った油です。独特の香ばしい風味が特徴で、中華料理や和食によく使われます。日本では古くから使われてきた伝統的な食用油の一つです。
白ごま油と焙煎ごま油の違い
ごま油には、白ごま油(太白ごま油)と焙煎ごま油の2種類があります。
白ごま油は、生のごまを搾った油で、ほとんど香りがなく透明。揚げ物や炒め物など、幅広い料理に使えます。一方、多くの人が「ごま油」と聞いてイメージする茶色い油は焙煎ごま油。ごまを焙煎してから搾るため、香ばしい香りと褐色が特徴です。料理の仕上げに数滴垂らすだけで、風味豊かに仕上がります。
米油(こめ油)
米油は、玄米を精米する際に出る米ぬかから作られる油です。日本で古くから作られてきた、日本生まれの油といえます。
揚げ物に使うと、油切れが良くカラッと軽い仕上がりになるのが特徴。また、お米の風味がほのかに香るため、和食との相性も抜群です。天ぷらやフライなど、揚げ物料理に特におすすめの食用油です。
他にももっとある植物性油
ここまで紹介した油以外にも、様々な特徴を持つ植物性油があります。それぞれに個性的な風味や使い方があるので、料理に合わせて使い分けてみましょう。
大豆油
大豆から作られる油で、日本で最も多く生産されている油の一つ。独特の旨みとコクが特徴で、他の植物油とブレンドされて「サラダ油」や「天ぷら油」として広く利用されています。揚げ物や炒め物など幅広い料理に向いています。
コーン油
トウモロコシの胚芽から作られる油。ほのかに甘みを感じる香りが特徴です。風味が安定していて加熱に強いため、揚げ物や炒め物に向いています。ドレッシングやマヨネーズにも活用されます。
ひまわり油
ひまわりの種子から作られる油。あっさりとしたくせのない風味が特徴で、ドレッシングなどにも向いています。素材の味を活かしたい料理におすすめです。
亜麻仁油
亜麻という植物の種子から作られる油。ナッツ系の風味と独特のほろ苦さが特徴です。柑橘類やハーブとの組み合わせがよく、ドレッシングやマリネに加えると爽やかな風味が楽しめます。熱に弱いため、加熱調理には向きません。
えごま油
シソ科のえごまという植物の種子から作られる油。まろやかでコクのある味わいが特徴です。しょうゆやみそといった和の調味料と好相性で、おひたしや和え物に少量加えるとまろやかな味わいになります。こちらも熱に弱いため、生食専用として使いましょう。
ココナッツオイル
ココヤシの胚乳から作られる油。南国を思わせる甘い香りが特徴です。クッキーやマフィンなどの焼き菓子作りやコーヒーに加えるほか、トーストに塗ったり、カレーやエスニック料理の風味付けにも使われます。
アボカドオイル
アボカドの果肉から作られる油。アボカド由来のマイルドな風味が楽しめます。そのままパンに塗ったり、ヨーグルトやサラダにかけてシンプルに味わうのがおすすめです。
サラダ油の定義って?
ここまで様々な植物性油を紹介しましたが、普段よく使う「サラダ油」という名前がないのが気になった方もいらっしゃるかもしれません。実は、サラダ油は特定の原料から作られる油の名前ではありません。
サラダ油とは、菜種油、大豆油、コーン油、ひまわり油、ごま油、紅花油、綿実油、米油、ぶどう種子油などの植物油を原料とし、低温でも白く濁らないように精製された油で、日本農林規格(JAS)が定める品質基準を満たしたものの総称です。単一の原料油から作られる場合もあれば、複数の油を調合して作られる場合もあります。
つまり、キャノーラ油や大豆油といった「原料」と、サラダ油という「精製度や品質基準」の2つは、そもそも分類の仕方が異なる、というわけです。
おいしさを引き出す動物性油の種類一覧
バター
バターは、牛乳から分離した乳脂肪を練り固めた動物性油脂です。毎日の食卓に馴染み深い存在で、パンに塗ったり、お菓子作りや洋食の調理に欠かせません。
ラード(豚脂)
ラードは、豚の脂肪を精製して作られる動物性油脂です。常温では白い固体ですが、加熱すると溶けて透明な液体になります。豚特有の旨味とコクがあり、中華料理によく使われる油です。
牛脂
牛脂は、牛の脂肪を精製した動物性油脂で、「ヘット」とも呼ばれます。常温では白い固体で、牛肉特有の風味があります。ステーキや焼肉を調理する際の定番。スーパーの精肉売り場で、無料で置かれていることも多いですよね。
食用油の取り扱いで知っておきたいこと
油の正しい保存方法
油は、保存方法によって品質が大きく変わります。おいしさを保つために、直射日光や蛍光灯の光を避けて暗くて涼しい場所に保存する、ガスコンロの周辺など温度の高い場所を避ける、開栓したらフタをきちんとしめて空気に触れないようにする、などの点に気をつけることで長持ちさせましょう。
揚げ油って何回使えるの?
揚げ油は、適切に管理すれば3〜4回程度は再利用できます。ただし、色が濃く茶色くなっている、粘りが出ている、泡立ちが消えにくいなどの状態になったら、再利用せずに処分しましょう。
使用済み食用油の処分方法
揚げ物に使った食用油をそのまま流しや下水道に捨てると、水質汚染の原因となり、排水管のつまりも引き起こすので厳禁。使用済みの油は、市販の凝固剤を利用して固めてから捨てる、ポリ袋に新聞紙や吸油性のよい紙をつめて冷めた油を吸わせてから捨てる、お住まいの地域の廃油回収に出す、といった方法で適切に処分しましょう。
まとめ|料理に合った食用油を選ぼう
改めて見ると、食用油もたくさんの種類がありますね。調理方法や料理のジャンルによって使い分けることで、普段の料理がパワーアップするかもしれません。今度スーパーに行ったときには、足を止めてじっくりと食用油を選ぶ時間を作ってみませんか?

