読むラジオ\第1回/お酒に強くなる方法ってあるの?
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はじめまして、こんにちは。「読むラジオ\おいしく楽しく乾杯!/」へようこそ。パーソナリティを務める「ハレの日、アサヒ」編集部のmiyaです。
このコーナーは、120年以上もの間、お酒の事業を営んできたアサヒグループがこれまで積み重ねてきた知見やアイデアを皆さんに分かりやすくシェアして、皆さんとハッピーな乾杯を目指すラジオ風連載企画です。
さて、記念すべき第1回目は、お酒の強さの不思議についてお話します。
プロフィール
「ハレの日、アサヒ」編集部 miya
「読むラジオ\おいしく楽しく乾杯!/」パーソナリティ。お酒は飲めるけど強くはない。最近好きなお酒は『ニッカ弘前 生シードル スイート』と『ニッカ JAPAN CIDRE』(ともにアルコール分3%)
プロフィール
アサヒグループジャパン コーポレートコミュニケーション戦略部 縣(あがた)さん
アサヒグループのサステナビリティのひとつである「責任ある飲酒」を担当し、アルコール関連問題の窓口や適正飲酒セミナーの講師などを務める。最近好きなお酒は「私にちょうど良い!」とのことで、『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』(アルコール分3.5%)。
INDEX
お酒って飲み続けたら強くなるの?
これから忘年会シーズンですね!
みんなでワイワイできる飲みの席は好きなので、飲み会を全力で楽しむために、今よりもっとお酒に強くなりたいと思っています!自分は筋トレが趣味なのですが、お酒を毎日飲みつづけたら肝臓も鍛えられるのでしょうか?
どんなに飲んでも酔い潰れない最強の体を手に入れるには、どうしたらよいでしょうか?
(ラジオネーム:プロテインバー愛好家 20代)
ちょっと待って……そもそも、もう12月なのね!?
本当、1年ってあっという間……。
そんな怒涛の1年間を振り返り、互いの労をねぎらい、その年の苦悩を忘れる機会でもある忘年会。せっかくだから、楽しい時間にしたいですよね。
そこでお酒に強くなりたいと思うプロテインバー愛好家さんの気持ちも分かるのですが……
そうですね、ここからはより詳しい方に解説してもらいましょう。
アサヒグループで「責任ある飲酒」の推進を担当している縣(あがた)さんです。
こんにちは。
アサヒグループジャパン コーポレートコミュニケーション戦略部の縣です。
縣さん、よろしくお願いします。
さっそくなのですが……お酒の耐性って、筋トレのように鍛えたら強くなるものなのでしょうか?
残念ながら、お酒をたくさん飲んでも、体質的に強くなるということはないんです。
お酒の強さのベースは遺伝で決まります。
遺伝!
つまり、生まれつきってことですね?
はい。
お酒は飲んだ後、体内でアルコールが代謝されます。
その過程で発生するのがアセトアルデヒドです。
顔が赤くなったり、動悸や頭痛を招いたりする原因物質のひとつです。
このいかにも悪そうな顔をしているのが我らの天敵・アセトアルデヒドですね。
そうですね。
そして、このアセトアルデヒドを分解するのがALDH2という酵素。
実はこのALDH2、働き方は一人ひとり違うんです。
このALDH2が普通に働くタイプならばお酒に強く、働きが低いタイプだとお酒に弱く、全く働かないタイプだとお酒を受け付けない。
人、それぞれなんですね……
そうなんです。
そして、この働き方の違いは遺伝子によって決まっています。
そうですよね。
だから、どんなにお酒を飲んでも肝臓の機能が強化されたり、アルコール分解する速度が早まることはない……ということですよね。
はい。
むしろ、連日たくさん飲むと身体へのダメージが蓄積されていく一方です。
筋トレもオーバートレーニングはいけないって聞きますが、それと似てるのかな……
また、この代謝能力は年齢とともに低下していくことも覚えておいてください。
あ、その感覚……最近、身に染みて感じます……つまり、抗えない運命なんですね。
日本人はお酒に弱い!?
興味深いのは、アセトアルデヒドを分解するALDH2の働き方って、国によって傾向が違うんですよ。
どこの国の人が強いんですか?
たとえば、ドイツ人のほぼ100%はALDH2が普通に働くタイプなのでお酒に強いといえそうですね。
一方、日本人はおよそ2人に1人がALDH2の働きが弱いか、全く働かないタイプなんです。
ドイツといえば、ビールのお祭りで手首を痛めそうなぐらい巨大なジョッキを持っているイメージがありますね。
そんな量でも飲めてしまうのは、生まれ持った体質なんです。
じゃあ、日本人にとって気をつけるべき飲酒量って具体的にどれぐらいなんでしょうか?
厚生労働省によると「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上と定義されています。
女性は男性の半分……!?
リスクを高める飲酒量に男女差がある理由は、男性より女性の方が肝臓が小さい傾向にあることなどが挙げられます。
そうなんですね。
性別や加齢ももちろんですが、その時の体調にも合わせて飲む量を気をつける必要がありそうですね。
その通りです。
お酒の強さについては以下の3分動画でも紹介しているので、良かったら見てみてください。
悪酔い防止に“ノンアル置き換え”
お酒の強さは遺伝で決まる……
たしかに、お酒が強いお友達が「お父さんやおじいちゃんがお酒すごく強くて……」と言っていた記憶があるので、なんとなく分かりますが……
うーん……
おや?
miyaさん、ちょっと不服そうですね……?
ちょっと納得いかないんですよね。
何が引っかかっているんですか?
自分、学生時代は飲むとすぐに酔っぱらっていたんです。
だけど、社会人になってお酒を飲みに行く頻度が増えるにつれ、同じ量を飲んでも酔わなくなり、自分はお酒強くなったんだな!って思ったんですよ。
これって、飲酒を繰り返すことでアルコール分解機能が鍛えられた、ということではないのでしょうか??
そう思う感覚、分からなくもないです。
ですよね!?
しかし、それはmiyaさんの肝臓が鍛えられて、お酒が強くなった、というわけではありません。
しいて言うなら、miyaさんがお酒との付き合い方が上手になってきた、ということですね。
お酒との付き合い方??
はい。
自分にとって適切な量を把握し、お酒を飲むペースや酔い過ぎない飲み方を調整するのが上手になったのではないでしょうか。
そうか!
体質的にお酒に強くなることはできなくても、適量を知り、飲み方に気をつければ、身体へのダメージは格段に防ぐことができますね。
その通りです。
せっかくの機会なので、悪酔いしないためのコツを紹介しましょう。
”アルコール飲料の一部をノンアルコール飲料に置き換える”という飲み方です。
ノンアルコール飲料に置き換え??
具体的に見てもらった方が分かりやすいと思うので、コース料理を例に挙げてみますね。
まずは、こちらのメニューをご覧ください。
魚介のジェノベーゼに黒毛和牛のシャトーブリアン!
とてもおいしそう!
……という気持ちは、いったん、横に置いておいて……
はい(笑)
これはアサヒビールが9月に開催した「Responsible Drinking Party」というイベントで実際に提供されたコースメニューです。
料理名の下に見慣れない記載がありますね。
画像の一部を拡大して見てみましょう。
料理名の下に記載されているのは、そのお料理に合ったオススメのアルコール飲料もしくはノンアルコール飲料、そして、飲み物に含まれている純アルコール量です。
今回、参加した方が飲んだビール「アサヒ スーパードライ」の純アルコール量は16.0gですが、「アサヒ ドライゼロ」はノンアルコールビールテイスト飲料なので、純アルコール量が0.0gなんですね。
先ほども紹介したように「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」として、1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上とされています。
なので、このメニューも左側が40g以下、右側が20g以下を目指す時の組み合わせ例です。
そうか。
この通りにドリンクをオーダーすれば、それぞれの純アルコール量の上限を下回りつつも、コース料理を堪能することができちゃいますね!
例えば、40g以下を目指すドリンクメニューの場合、前菜はビール『アサヒ スーパードライ』で、その次に来るオードブルではノンアルコールビールテイスト飲料『アサヒ ドライゼロ』を組み合わせています。
ノンアルコール飲料を組み合わせることで、摂取する純アルコール量をコントロールしているのですね。
はい。
このイベントに参加したお客さまは、お酒が好きなお客さまばかりだったのですが、一部をノンアルコール飲料に置き換えても「充分満足できる」と好評でしたよ。
大切なのは、お酒に強くなることじゃなくて……
縣さん、寄せられたお便りでは「飲み会が好きだから、お酒にもっと強くなりたい」という要望だったんですが……
そもそもの話、飲み会を楽しむために、自分の体質を変えようとする必要は全くないですよね?
その通りです。
大切なのは、お酒に強い体質を手に入れることじゃなくて、お酒との適切なバランスを見つけ、うまく付き合っていくことですね。
お酒はコミュニケーションの潤滑油にもなります。
一人ひとりがお酒と上手に付き合うことで、楽しいひとときが記憶に残ると良いですよね。
\ そろそろ、おしまいの時間になりました /
ちなみに忘年会では、その年の苦悩を忘れることも大事だったりしますが、miyaさんが忘れたい苦悩って何ですか??
そうですねぇ。
手に入れたばかりの圧力鍋でカレーを作ったら鍋ごと真っ黒に焦がしちゃって、一瞬でダメにしちゃったことですかね!
なにはともあれ、一年間おつかれさまでした。
\おいしく楽しく乾杯!/
では、さっそく、寄せられたお便りを紹介しますね。