shine AS YOU ARE【1】そもそもDE&Iって何?
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皆さんはDE&Iという言葉を聞いたことがありますか?アサヒグループでは、一人ひとりの輝く個性を歓迎し尊重するという想いを込めた「shine AS YOU ARE」をDE&Iのコアメッセージに据え、さまざまな取り組みを行っています。この連載では、DE&Iの実現に必要なことやさまざまな企業の取り組みを紹介します。
INDEX
そもそもDE&Iとは?
DE&IはDiversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包摂性)の頭文字をとった言葉。性別、年齢、国籍、障がいの有無、価値観などさまざまなバックグラウンドを持つ人が、互いを認め合い尊重し、個々が力を最大限に発揮できる状態を目指す概念です。
まずは、3つの言葉をひもといてみましょう。
Diversity(多様性)
多様な人が存在している状態を指す「Diversity(多様性)」には、目に見えるものと見えないものの2種類があります。外側から認識しやすい「年齢、性別、働き方、服装など」と、「価値観、宗教、職歴、趣味など」深層的な多様性です。また、これらの中には、自身で選択可能なものと選択不可能なものがあります。
Inclusion(包摂性)
多様性を認めて違いを生かす「Inclusion(包摂性)」。ただ多様な人が集まっている「Diversity」な状態ではなく、違いを認めて生かすことで、イノベーションの創造につなげていこうという考え方です。
Equity(公平性)
一人ひとりの障壁を取り除き、誰もが等しく機会を得られるようにすることを意味するEquity(公平性)。混同されやすい言葉に「Equality(平等性)」があります。
例えば、以下の絵を見てください。「Equality」の考えでは、身長が違う人たちに同じ高さの台を用意しますが、これでは全員が野球の試合を見られるようにはなりませんよね。身長の差を埋めるような台を与えることが「Equity」の考え方です。
現状の偏りや構造的な差別を無視した「平等」は「公平」ではありません。さまざまな機会へのアクセスを等しく公平にするEquityは、DE&Iの土台とも言えます。
DE&Iを阻害する「アンコンシャスバイアス」
DE&Iを阻害する要因の中でも、よく取り上げられるものの一つが「アンコンシャスバイアス(=無意識の偏ったモノの見方)」です。例えば、血液型で相手の性格を想像したり、「男らしく・女らしく」と思ったりしたことはありませんか?過去の経験やそれまで見聞きしたことなどに影響を受け、無意識に“こうだ”と思い込んでいるのかもしれません。こういった無意識の思い込みは誰にでもあるので悪いことではなく、自分にどんなアンコンシャスバイアスがあるのかを知ることが大切です。
<アンコンシャスバイアスの例>
・単身赴任と聞くと父親を想像する
・青=男性、赤=女性とイメージする
・定時で帰る社員はやる気がないと思う
・資料印刷など会議の準備は若手社員に任せるべきだ
このように、アンコンシャスバイアスは私たちの身近に潜んでいます。この人とは考え方が合わないな…と感じたら「もしかしたら自分のアンコンシャスバイアスが原因かも?」と少し立ち止まってみることで、違った意見を受け入れられるようになるかもしれません。意見に間違いはなく、違いがあるだけ。自分が育ってきた環境や慣れ親しんだ価値観だけが正しいと思うのではなく、異なる考えに耳を傾けて尊重することがDE&Iを実現する第一歩です。
DE&Iがもたらす好循環
では、DE&Iはどのような効果をもたらすのでしょうか。DE&Iは企業と従業員、双方にメリットがあると言われています。
・企業視点:人材の確保(働きやすい職場)、イノベーション創出、企業評価向上
・従業員視点:心理的安全性が高まる、活躍できる場の拡大、多様な人からの刺激により成長する
<アサヒグループのありたい姿>
木に果実が実っている状態
多様な価値観、アイデアからイノベーティブな商品、事業が生まれている
多様な葉がいきいきと茂っている状態
社員一人ひとりが互いに尊重し合い、いきいきと 自分らしく力を発揮している
社員一人ひとりがキャリアオーナーシップを持ち、自分らしい仕事人生を歩んでいる
栄養を取り込む丈夫な根がある状態
社員一人ひとりが力を発揮するための基盤(インフラ、制度、インクルーシブな風土)が整っている
アサヒグループではDE&Iを推進することで、すべての人が職場、家庭、公共の場で自分らしく表現し、自由に輝くことを応援しています。
次回はアサヒグループが具体的にどのような取り組みを行っているのかを紹介します。