ポリフェノールに注目!おすすめの食品と抗酸化作用
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近年、さまざまな場面で名前を聞くことが多くなった『ポリフェノール』。
なんとなく健康に良さそうなイメージがあるものの、一体どんな成分なのかイメージがつきにくい方も多いのではないでしょうか?
ポリフェノールはさまざまな食品に含まれており、実は普段の食生活の中で手軽に摂取できる成分です。今回は健康面からも注目が集まるポリフェノールについて解説します!
INDEX
ポリフェノールってどんな成分?
ポリフェノールという名称は、<多数の・多量の>という意味をもつ接頭辞”poly”と、<石炭酸>を表す”phenol”から成ります。
ポリフェノールは植物の光合成の過程で生成される物質です。
植物の色や苦味のもととなっていると同時に、紫外線や微生物・昆虫などから受けるストレスを軽減する働きをもっています。
ポリフェノールはほとんどの植物に存在し、その数はなんと8000種類以上と言われています。
『カテキン』『イソフラボン』『アントシアニン』『タンニン』などは、日常生活の中で耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
知っておきたい抗酸化物質の話
ポリフェノールを語る上で欠かせないキーワードが『抗酸化』です。
みなさんも抗酸化物質、などの言葉を聞いたことがありませんか?
順に解説していくと、まず私たちが呼吸して体内に取り込んだ酸素の一部が通常よりも活性化される状態のことを『活性酸素』といいます。
この活性酸素は他の物質を酸化させる力が非常に強く、過剰に発生すると細胞が傷ついてしまいます。そのため、活性酸素によって体内の酸化が進むことが、生活習慣病などの老化の原因となると考えられています。
そこで注目されているのが、酸化を抑制する『抗酸化』という考え方です。
厚生労働省が提供するe-ヘルスネットによると、抗酸化物質という言葉が以下の通り解説されています。
抗酸化物質(こうさんかぶっしつ)
活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える物質のことです。活性酸素は微量であれば人体に有用な働きをしますが、大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします。
抗酸化物質には、体内で合成される体内合成抗酸化物質のほかに、ポリフェノールとカロテノイドがあります。
つまり、抗酸化物質を取り入れて酸化を抑えることで、若々しい体づくりにつながると考えられます。
では、抗酸化物質であるポリフェノールは普段の食事の中でどのように摂取すればよいでしょうか?
ポリフェノールを多く含む食品って?
赤ワイン
赤ワインに使われるブドウには『アントシアニン』『タンニン』などをはじめとする、多くのポリフェノールが含まれています。
皮、果肉、種子など部位ごとに異なる種類が含まれており、ブドウをたっぷり使って製造されるワインはポリフェノールの宝庫とも言えるでしょう。
一般的に白ワインよりも赤ワインの方が、たくさんのポリフェノールが含まれているイメージがありますよね?それはワインの製造過程の違いによるもの。
白ワインは製造過程で皮や種の除いて搾り取った果汁で作られるのに対して、赤ワインは皮や種も一種に果汁を搾り取ります。
そのため、赤ワインには皮や種がもつ豊富なポリフェノールも含まれるというわけです。
コーヒー
コーヒーには、主に『クロロゲン酸類』という種類のポリフェノールが含まれています。
このクロロゲン酸類とカフェインが、コーヒー独特の複雑な苦味のもととなっています。
また、コーヒーが日本人の主要な供給源、とする論文も発表されています(※1)。
※1 Fukushima Y et al., J Agric Food Chem 2009; 57: 1253-59.
緑茶
緑茶に多く含まれるポリフェノールは、よく耳にする『カテキン』。緑茶の渋みのもとになる成分としても知られています。
カテキンの中にも種類があり、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートなどが広く知られています。
ポリフェノールを含む他の主な食品
紅茶、ココア、ごぼう、ほうれん草、豆乳、ブロッコリーなど。
ポリフェノールはさまざまな食品に含まれており、普段の食生活の中から手軽に摂取することができる成分です。
抗酸化物質としても注目が集まるポリフェノールを意識して取り入れてみませんか?