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「ウィルキンソン」から始まった「炭酸」の歴史とは?

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「ウィルキンソン」から始まった「炭酸」の歴史とは?

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すっきりと気分転換をしたいとき、お酒を割りたいとき、さまざまなシーンで活躍する炭酸水。今では皆さんの生活におなじみの飲み物になったのではないでしょうか。でも意外とそのルーツを知っている方は少ないのでは?今回は、「ウィルキンソン」の歴史と知られざるエピソードを紹介します。

実は日本生まれ?「炭酸」の由来は「ウィルキンソン」から

ウィルキンソンの歴史は、1889年に日本での商売を考えていた英国人事業家ジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏が、狩猟の途中、宝塚で炭酸鉱泉を発見したところから始まります。湧出水をロンドンの分析機関で調査したところ、世界的にみても食卓用として良質な鉱泉であることがわかり、1890年に鉱泉の瓶詰の生産を開始。天然炭酸鉱泉水『TAKARADZUKA MINERAL WATER(宝塚ミネラルウォーター)』として発売しました。

1893年には名称を『TANSAN』に変更。実は、一般的に使用されている炭酸水の「炭酸」は、「ウィルキンソン」の商標が一般化したものと言われています。発泡性の炭酸水は海外では「ソーダ」と呼ばれますが、日本語で「ソーダ」にあたる言葉は何かを考えたウィルキンソン氏が、当時の英国領事に相談して決めたそうです。

その後、発売された薬効水『NIWO(仁王水)』は、「胃腸を仁王のごとく強くする」という思いからラベルのマークに金剛力士像が描かれました。さらに『TANSAN』にも同じマークが使われるようになったのですが、この金剛力士像の顔のモデルはウィルキンソン氏だったそうです。どことなく似ている気がしますね。

瓶用ラベル
ジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏

1904年には『TANSAN』を『ウヰルキンソン・タンサン』として発売。商品名に「ウィルキンソン」が入ったのは、この時からでした。その後、一流ホテルに常備される高級品として、国内はもとより、国外27か所で飲まれていました。

バーテンダーこだわりの商品がみんなのおなじみ商品に進化

「ジンジャエール」「ドライジンジャエール」「レモネード」「トニック」など、ラインアップを広げながら支持されてきた「ウィルキンソン」は、1966年に今もお店で見かけるエメラルドグリーンの瓶の姿になりました。スタイリッシュなデザインの瓶は、多くのバーでお酒の割り材として使われるようになり、「ウィルキンソン」を使用するというこだわりが、バーテンダーの師匠から弟子へ、技術と共に受け継がれたのです。

左から『ウィルキンソン ジンジャエール』、『ウィルキンソン ドライジンジャエール』、『ウィルキンソン トニック』

こうして飲食店で支持されてきた「ウィルキンソン」にとって、2011年に大きな転機が訪れました。それが、PETボトルの『ウィルキンソン タンサン』の発売です。手軽に飲みやすいPETボトルになったことで、ヨーロッパなどのように「炭酸水を直接飲む」という文化が広く普及しました。

辛くないのにドライ?ジンジャエールの謎

「ウィルキンソン」のジンジャエールには、『ウィルキンソン ジンジャエール』と『ウィルキンソン ドライジンジャエール』の2種類があるのをご存じですか?

大正時代に発売された「ジンジャエール」は、辛味の強いハードな味わいが特長で、ウィルキンソン氏の故郷であるイギリスの正統レシピをベースとしています。一方、昭和に発売された「ドライジンジャエール」は、アメリカで1920年代に大流行したジンジャエールのレシピに則ったソフトな味わいです。

「ドライジンジャエール」の「ドライ」には「さっぱり、さわやか」といった意味があります。「辛口」を指す言葉ではありません。「ドライジンジャエール」が発売された頃、アメリカでは柔らかなフルーティタイプの飲料が流行り始め、これを「ドライ」と呼んでいたのです。

「ウィルキンソン」は、夜の一人時間や食事シーンでの楽しみ方の提案など、さまざまなシーンで炭酸水を楽しんでいただけるように取り組みを続けていきます。
今後も進化し続ける炭酸水、皆さんもぜひ楽しんでください!

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