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建築巡りにおすすめ!アサヒビール大山崎山荘美術館

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建築巡りにおすすめ!アサヒビール大山崎山荘美術館

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ぽかぽか陽気が続いていますね。お出かけにぴったりの季節になりました。おいしいものを食べる、キャンプや登山などレジャーを楽しむ、旅の目的はいろいろありますが、この春おすすめしたいのが「建築巡り」です。素晴らしい建築は眺めるだけでも感動しますが、その歴史やこだわりを知るともっと楽しめるはず。今回は大阪と京都の県境に位置する「アサヒビール大山崎山荘美術館」の魅力を紹介します。

元々は個人の別荘だった!大山崎山荘の歴史

アサヒビール大山崎山荘美術館は約5,500坪の庭園の中、本館の「大山崎山荘」、安藤忠雄設計の「地中の宝石箱」「夢の箱」、そして6つの有形文化財(本館含む)から構成されています。築約100年の本館は、実業家・加賀正太郎の別荘として、大正から昭和にかけて建設されました。加賀はイギリスのウィンザー城を訪れテムズ川を眺めた記憶をもとに、木津、宇治、桂の三川が合流する大山崎で土地を求めたのです。ニッカウヰスキーの創業にも参画し、同社の株を深い親交のあったアサヒビール初代社長の山本爲三郎に託しました。ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝の妻・リタは山荘に通い、加賀の妻・千代子に英会話を教えたと言われています。こうしてアサヒビールとニッカウヰスキーは結びつき、現在に至ります。

散策スタート!建築巡りの視点から魅力を掘り下げよう

加賀自身がデザインした大山崎山荘。自然と調和した建築は、その随所にこだわりが見られます。それでは早速散策してみましょう。

JR大山崎駅から徒歩約10分。この小さなトンネル「琅玕洞」が美術館への入り口です。

トンネルから緩やかな坂を登ると、チューダー・ゴシック様式の英国風山荘が見えます。外壁はハーフティンバー方式を採用し、急勾配の屋根には数本の煙突があります。イギリスの建築を参考にしつつも、東洋風の装飾要素も加えている点もこだわりの一つです。

・チューダー様式:イギリスで15世紀末から17世紀初頭にかけて普及した建築様式で、柱や梁などの骨組みを外部に露出したデザインが特徴
・ゴシック様式:大きな窓やステンドグラス、頭の部分が尖った尖頭アーチなどが特徴
・ハーフティンバー方式:柱や梁などの骨組みを外にむき出しにし、その間に煉瓦や土、石を壁とする西洋木造建築の様式

加賀正太郎設計 (監修) 本館

加賀のこだわりがたくさん詰まっている山本記念展示室。今から紹介する箇所はどこにあるのでしょうか。ぜひ探してみてくださいね。

漁網を施した壁
暖炉や天井にたけのこの浮彫彫刻
古代中国の画像石
表と裏で見え方が違うステンドグラス

林業にも精通していた加賀は使用する木材にもこだわり、深みを施すなど工夫を凝らしました。ガラスの屈折を利用した窓からは、虹色の光がこぼれ落ちます。

階段踊り場から2階の吹き抜けを見上げると、鮮やかなステンドグラスがあります。壁の幅に合わせてヨーロッパから取り寄せたそう。
階段脇の壁には鏡が埋め込まれていて、空間を広く見せる工夫がされています。

2階のテラスは、木津、宇治、桂の三川を見渡せる人気スポットです。加賀が見たウィンザー城からのテムズ川の景色に思いを馳せながら、壮大な風景をゆっくり眺めてみてください。展覧会に合わせた特製のオリジナルスイーツも味わえます。もちろんビールも楽しめますよ。

安藤忠雄設計「夢の箱」

欧州で洋蘭の栽培を見学して感銘を受けた加賀は、1,000鉢もの蘭を栽培し植物図鑑(蘭花譜)を刊行しました。ここは東洋の蘭のメッカと呼ばれていたそうです。そんな蘭の温室に続く通路の先に建設されたのが安藤忠雄建築の「夢の箱」です。6月にはきれいな睡蓮の花が咲く池のほとりに建つ四角形の展示室が植物に埋もれ、自然との調和を楽しめます。

安藤忠雄設計「地中の宝石箱」

周囲の景観との調和をはかるため半地下構造で設計された、円柱形の「地中の宝石箱」。四角形の「夢の箱」とは好対照です。歴史的な山荘と近代的な建築。新旧の対比を楽しみながら巡るのもおすすめです。ここでは、クロード・モネの「睡蓮」晩年の傑作を常設展示しています。6月ごろは庭園の池にきれいな睡蓮の花が咲くので、アートと自然どちらも楽しめますよ。

季節の庭園

春は桜、夏は睡蓮、秋は紅葉、冬は椿と四季折々の自然を堪能できます。3月中旬に訪れた際は、ハクモクレンが満開でした。この庭園にある石に座ると、庭園や建物すべてが見渡せます。庭を含めた景観全体をデザインした加賀は、ここによく座っていたのではないでしょうか。

館長からのメッセージ

当館では、民藝を中心とした山本コレクションから「睡蓮」をはじめとした西洋絵画まで、特徴のある展示をお楽しみいただけます。歴史ある建築物も魅力の一つです。京都市内から少し足を伸ばして頂き、素晴らしい作品の数々や四季折々の景色と共にゆっくりとした時間をお過ごしください。皆さまのご来館をお待ちしております。

今年のGWは建築巡りしてみませんか?

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