日本の「いい明日」を作る!睡眠サプリ「ネナイト」開発秘話
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睡眠は、未来の自分をつくる大切な時間です。アサヒグループでは、睡眠の価値を見直すきっかけとなるよう、「秋の睡眠の日」の翌日である9月4日を「目覚めスッキリの日」として制定しました。そして、「いい明日は、自分でつくれる」をコンセプトのもと、睡眠サプリ「ネナイト」を販売しています。その誕生には、いきいきとした日本社会をつくりたいというアサヒ社員たちの熱い思いがありました。
INDEX
睡眠サプリ「ネナイト」とは?
「ネナイト」は、睡眠の質を高めること(起床時の疲労感や眠気を軽減すること)が報告されているL-テアニンが配合された機能性表示食品です。「粒タイプ」と「ジュレタイプ」を展開しています。
*高血圧治療薬または興奮剤を服用している場合は、本品の摂取を避けてください。
届出表示:本品にはL-テアニンが含まれます。L-テアニンには、睡眠の質を高めること(起床時の疲労感や眠気を軽減すること)が報告されています。
機能性表示食品について
・本品は、事業者の責任において特定の保健の目的が期待できる旨を表示するものとして、消費者庁長官に届出されたものです。ただし、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
・本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
・食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
「睡眠不足大国・日本」に寄り添う―「ネナイト」誕生秘話
「ネナイト」開発の裏側を、マーケティング三部の北山 奨吾、また開発当初から携わっている商品開発三部の衛藤 良貴と、ジュレタイプを開発した大前 覚に聞きました。
プロフィール
北山 奨吾(きたやま しょうご)
アサヒグループ食品株式会社 マーケティング三部
プロフィール
大前 覚(おおまえ さとる)、衛藤 良貴(えとう よしたか)
研究開発本部 商品開発三部
―「ネナイト」開発のきっかけを教えてください。
北山:日本は睡眠不足大国と言われており、先進国の中では睡眠時間が短いです。そんな社会で、睡眠に悩む人に寄り添う身近な存在になりたいという思いから「ネナイト」は生まれました。
2016年の発売当初は、機能性表示食品の制度が開始されたばかりのときでした。それまでは、睡眠の悩みは薬で解決するのが主流。「睡眠を改善したいけど薬には頼りたくない」という悩みを抱えている人はたくさんいるだろうと思い、2015年に機能性表示が始まると聞いたとき、早急に開発を進めました。
―「ネナイト」という名前にはどんな意味が込められているのでしょうか。
北山:「寝る」と「ナイト」を組み合わせた造語です。発売当初は睡眠サプリがほかになく認知が低かったので、覚えやすさと親しみやすさを込めました。パッケージも夜空に浮かぶ月を目立たせ、睡眠サプリであることが分かりやすいようにしています。また、「寝ないとね」という生活に寄り添う気持ちも込めています。
―L-テアニンを成分に選んだ経緯を教えてください。
北山:L-テアニンはアミノ酸の一種なので、生活になじみのある成分です。発売当時は睡眠サプリのイメージが薬に近く、依存性がありそうだと警戒されがちだった中で、アミノ酸のような身近な成分であれば、そのあたりのハードルを下げることができると考えました。
理想のかたちを追い求めて── 試行錯誤の開発秘話
―開発において特に苦労したことはなんですか?
衛藤:粒タイプは、製造工程の工夫が大変でした。L-テアニンはもともと付着性の強い原料なのですが、L-テアニンを製造する工場が変わった際、原料の特性上どうしてもL-テアニンが打錠機(粉を粒に加工する機械)に付着してしまい、うまく製造できなくなるトラブルが発生しました。これは当初、製造を請け負う協力会社からもお手上げと言われるほどでした。自社で製造方法を何度も見直して、試行錯誤を重ね、ようやく安定して製造できる状態にたどり着きました。
―多くの試行錯誤があったのですね。ジュレタイプならではの苦労はありましたか?
大前:ジュレタイプは、食感を理想通りのものにするのに苦労しましたね。寝る前に食べていただくことを想定していたため、口の中に残りにくいようゼリーよりも柔らかな「ジュレ」タイプを目指しました。理想の食感や味を実現するために、マーケティング部と連携しながら、何度も検証を重ねました。ラボでの試作でうまくいったとしてもそれを工場で実機試作するとうまくいかないこともあり、試作を繰り返してようやく納得のいくかたちになりました。また粒タイプと比べると、水分があり酸性であるためL-テアニンが分解されやすいということもありました。製造時、賞味期限内に減ってしまう分を考慮して配合しています。
コンセプト改変!“いい明日”を届けるために──「ネナイト」の進化とこれから
―発売後、市場の反応はいかがでしたか?
北山:2016年に発売してから、売り上げは右肩上がりで伸長を続けました。しかし「ネナイト」発売以降、他社からも様々な睡眠サプリや食品が発売されるようになりました。「睡眠の質を高める」というメッセージを訴求した商品だったのですが、他社と同質化してしまうことが課題として浮きあがってきました。
―機能性表示制度が始まって※、競合他社製品が増えてきたのですね。どう乗り越えられたのですか?
北山:「ネナイト」独自の価値ってなんだろう、と模索しました。それを知るために、まずはお客様の声を聞くことから始めました。「ネナイト」のユーザーと、他社も含めた睡眠サプリユーザーの両方に調査をすると、他社のユーザーは、どちらかというと温和で控えめ、他人の意見を尊重する傾向があり、ストレスのため眠れないという悩みを抱えて睡眠サプリを利用している方が多いようでした。一方で「ネナイト」ユーザーは、自信や向上心があり、活動的な方が多いことが分かりました。そうした方々は、良い目覚めでいることが、その後の活動時間を良くするということに価値を見いだしていて、そのために「ネナイト」を手に取っていただいている。これが、「ネナイト」の価値であることを認識しました。
※機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者の皆さんがそうした商品の正しい情報を得て選択できるよう、平成27年4月に、新しく「機能性表示食品」制度がはじまりました。(引用元:消費者庁)
―「ネナイト」独自の価値を見いだされたのですね。それを受けて、どんな工夫を加えられたのでしょうか。
北山:まず、ターゲットを見直しました。目覚めの改善と、日中のパフォーマンスを高めたいという人はどんな人だろうと想像した結果、ビジネスパーソンであると仮説をたてました。広告でもその層に強く響くことが分かり、仮説がある程度当たっていることが分かりました。
そしてそれに合わせて、コンセプトも変更しました。睡眠は自分でコントロールできるんだという主体性と、朝の目覚めが、のちのパフォーマンスを高めるという意味を含めて、「いい明日は、自分でつくれる」というコンセプトへ改めました。
コンセプトを変えるのは今後の「ネナイト」の方向性決定づけるものですし、会社としても大きな決断で、本当に苦労しました。ここにたどり着くまでに、何度も自問自答しながら仮説を立てては検証を繰り返し、慎重に進めました。
―勇気のいる大きな決断をなされたのですね。コンセプト変更の効果はどのように表れましたか?
北山:睡眠サプリ市場は年々厳しくなっていますが、「ネナイト」は、2025年上半期に前年同期比で2桁成長を達成しました。コンセプトを変えたことで、独自のポジションを築けたことが、大きな要因だと考えています。
―「ネナイト」の今後の展望をお聞きしたいです。
北山:これは個人的な体験からきている想いなのですが、日本人の個人の力をあげていく助けになれたらと思っています。海外に留学していたとき、日本人の優秀さを改めて感じたことがありました。しかし、労働生産性ランキングでは日本はいつも低位にいます。本当はもっとできるのに、それが悔しいなと思って。睡眠からアプローチをして、生産性を高く世界でも活躍できる人をもっと増やしていきたいと思っています。
―最後に、「ネナイト」をどんなときに手に取ってもらいたいか教えてください。
衛藤:粒タイプは、飲みやすい形と大きさにしているので、ぜひ日常的に続けて飲んでほしいなと思います。その日一日を元気に過ごしてもらえたら、という思いで作っています。
大前:ジュレタイプは、粒タイプが飲みにくいと思われる方にはおすすめです。味も、カモミールレモンという眠気を誘うようなリラックスできる風味を作りましたので、寝る前にぜひ飲んでほしいです。
北山:「明日をもっとよくしたい」「集中力を高めたい」と思ったときにこそ、「ネナイト」を選んでほしいですね。コーヒーを飲むとか目覚める食べ物をとるとか、日中のパフォーマンスを上げるための手段がたくさんあるなかで、私たちは睡眠という側面からアプローチしています。ですが、睡眠がその手段として認知されているかといえばまだまだです。睡眠サプリから始めてみようという考え方を、もっと広めていきたいですね。
text 「ハレの日、アサヒ」編集部


睡眠の質を高めることで、翌日の目覚めやパフォーマンスが変わる。「ネナイト」は、そんな“いい明日”を支える新しい習慣として、毎日を前向きに過ごしたい人の味方になってくれるはずです。自分らしいリズムを整える一歩として、ぜひ取り入れてみてください。