ニッカウヰスキー余市蒸溜所で楽しむ「リタズキッチン」
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ニッカウヰスキーは2024年で創業90周年を迎えます。この年は創業者 竹鶴政孝の生誕130周年でもあります。政孝は、ウイスキーを学ぶために、単身スコットランドに渡り、そこで生涯を共にする最愛の妻「リタ」との運命的な出会いを果たします。
今回は、愛をこめて政孝を「マッサン」と呼び、余市で政孝と共に生きたリタの生まれ故郷スコットランド料理が楽しめる「RITA’s KITCHEN(リタズキッチン)」を紹介します。
INDEX
日本のウイスキーの父 竹鶴政孝を支えた妻「リタ」
リタとは愛称で、本名はジェシー・ロベールタ・カウンと言います。遠くスコットランドでウイスキーの製法を学び、日本での本格的なウイスキーづくりの夢を熱く語る竹鶴政孝の一途さに魅了され、1920年1月、23歳のリタは25歳の政孝と結婚しました。
スコットランドに留まる覚悟を話した政孝に、「わたしたちは、日本に行くべきです。絶対に」と、家族や親戚の反対を押し切って住み慣れた故郷を離れ、その年の秋に政孝と一緒に日本に戻ります。
リタは日本語や日本料理を覚えるなど、積極的に日本文化に溶け込もうと努力します。さまざまな苦難を乗り越え、故郷への思いを胸に秘めながら、生涯にわたり家族やニッカウヰスキー従業員、そして余市に愛情を注ぐリタは、周りの人々から慕われていたそうです。
リタは料理が大得意!!
来日したてのリタに政孝が、「日本語より日本料理を習ったらどうだ。一人前に日本料理が作れたら立派な日本人だ」とアドバイスをし、リタは政孝が晩酌で楽しむ日本酒に合うおつまみや和食を一生懸命勉強しました。
政孝の好物のたくあんや塩辛、ナマコの酢の物などを手づくりし、中でも塩辛はイカの切り方を工夫するなど政孝も「最高!」と評したほどです。
もともと英国料理が大得意だったリタは、ローストビーフや大麦や野菜が入ったスコットランドの伝統的なスープ「スコッチブロス」も作りました。またクリスマスにはプディングケーキも作っていました。
固くなったパンはお菓子作りに使い、ローストビーフの残りはサイコロ状にし、マッシュポテトを乗せてオーブンで焼き「シェパーズパイ」にしたりとアレンジも得意だったようです。
スコットランド料理が楽しめる「リタズキッチン」
ニッカウヰスキー余市蒸溜所内にある『RITA’s KITCHEN』は、ウイスキーをはじめとする多彩なお酒と食事が体験できるレストランです。リタが残したスコットランドや日本でのレシピメニューの再現や、ウイスキーに合うスコットランドの料理、北海道の地元食材を使った料理などが楽しめます。
また店内ではリタの洋服や、リタの描いた絵、生活用品など展示しています。リタが余市で前向きに生きる姿を垣間見ることができますよ。
またリタズキッチンのある余市蒸溜所では、ウイスキーの製造工程などを見学もできます。
広大な場内には竹鶴とリタが住んだ家も。当時の2人の生活を想像しながらウイスキーの試飲を楽しむのもおすすめです。
余市を楽しむプラス情報!
ニッカウヰスキー 余市蒸溜所から徒歩約5分のところに、「余市宇宙記念館-スペース童夢-」があります。日本人初のNASA宇宙飛行士で北海道・余市町出身の毛利衛さんゆかりの記念館で、宇宙の神秘や宇宙開発の最新情報を学べる宇宙ステーションです。館内には3Dシアターやデジタルプラネタリウムなどもあり、子どもから大人まで存分に楽しむことができますよ。