快眠のコツは枕にあり!自分に合う枕の選び方
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朝起きたとき、なんとなく首や肩が重い。夜中に何度も目が覚めてしまう…。その不調、原因は”枕”かもしれません。
毎日当たり前のように使っている枕ですが、実は眠りの質を大きく左右する重要な寝具です。
とはいえ、「何を基準に選べばいいのかわからない」「買ってみたけど、なんだかしっくりこない」という声もよく耳にします。そこで今回は、450年以上の歴史を持つ老舗寝具メーカー・西川株式会社の森 優奈さんに、快眠のための“枕選びのポイント”を詳しく教えていただきました。
自分にぴったりの枕を見つけて、毎日の眠りをもっと快適にしませんか?
※スリープマスター・・・西川株式会社独自の社内資格制度。
寝具の知識のみならず、睡眠生理学などの睡眠全般の知識、また繊維の知識などを学び、お客さまにより良く眠る方法や寝具の選び方を伝えている。
INDEX
枕の役割とは?枕が支える理想の寝姿勢
ーそもそも快眠のためになぜ枕が大事なのでしょうか?
私たちが壁を背にまっすぐ立った時に、首の後ろに隙間が生まれます。この隙間を埋めてあげるのが枕の役割になります。理想的な寝姿勢は、まっすぐ自然に立った姿勢を90度倒した状態です。その姿勢を保つために枕が必要になります。
私たちは寝ている間、20回から30回寝返りを打つので、仰向け寝の時には首の後ろを支える、寝返りをうった時の横向き寝では肩幅を支えてあげる必要があります。仰向け寝と横向け寝、この2つを支えることができる構造の枕が理想的です。
高さ・サイズ・素材で選ぶ、失敗しない枕の選び方
ーみなさん、枕選びに悩むことが多いと思うのですが、よくある“つまずきポイント”には、どんなものがありますか?
素材の好き嫌いだけで選んでしまい、高さが合ってないことが多いです。やはり枕に一番大切なのは、高さ。自分の体にあった高さを選べているかがポイントです。あとは寝試しせずに購入して失敗したという声もよくあります。
―では実際にどうやって枕を選べばいいのでしょうか。ポイントを教えてください。
ポイント① 高さ
ポイントは3つあります。先ほどお伝えした通り、1つ目は枕選びの中で一番重要なポイント、「高さ」です。仰向け寝の場合は首の後ろ、横向き寝の場合は肩幅を支えてあげる高さが必要になります。そのため、当社で販売している枕は全て、真ん中が仰向け寝の高さでくぼんでいて、両サイドが横向き寝の高さで高くなっているんです。
この必要な高さは人によって異なります。首の後ろのカーブや肩幅は人それぞれなので、”誰にでも合う枕”は存在しません。だからこそ自分に合った高さの枕を選ぶことが、枕選びでは非常に重要なポイントになります。
●仰向け寝に必要な高さ
●横向き寝に必要な高さ
自分に合っていない高さの枕を使うと、頭が上がってしまったり、顎が上がってしまいます。そうすると、肩こり、首のしわ、いびきなどの原因にもつながります。自分に合った枕を見つけるために、1個だけの枕ではなく、いろいろな枕を寝試してみるのがいいですよ。寝た時の姿勢が立った時と同じになっているかは、自分では分かりづらいので、できればお店で寝試して、お店の人に見てもらうことをおすすめします。
また、使っている敷き寝具によっても、必要な枕の高さが変わってきます。例えば硬いマットレスでは枕が低く感じます。一方で柔らかいマットレスでは体が沈み込み、枕が高く感じます。枕を買う時は今自宅で使っている敷き寝具とのバランスを考えることも大切です。
ポイント② サイズ
2つ目はサイズです。 寝返りや横向き寝にもしっかりと対応し、肩先までをしっかりカバーするためには、頭3つ分が入る大きさ、横幅60cm以上、奥行き40cm以上をおすすめします。
よく頭だけを枕に乗せている方がいらっしゃるのですが、そうすると首が浮いた状態になって、首の後ろに隙間ができてしまいます。首を支えずに寝ていると、首の痛みや肩こりの原因につながります。枕を正しく当てるためには、枕に頭を乗せた時に、枕の両サイドの下の部分を手でひっぱり、肩に当たるまでぐっと引き寄せてください。
今持っている枕の高さがあっていても、使い方が間違っている方もいらっしゃるので、正しい位置で首をしっかり支えて使うことがポイントになります。
ポイント③ 素材
3つ目は素材です。枕の選び方で一番大切なのは高さなので、高さがしっかり合っていれば、素材に関しては自分の落ち着くもの、好きなものを選んでいただいて大丈夫です。
主な素材を紹介します。
●ポリエステルわた
ポリエステル製のわた。繊維状のものと粒状に加工したものがあります。ふんわり柔らかで、弾力性がありますが、放湿性に乏しく熱がこもりやすいため、週に一度は陰干ししましょう。洗濯機で丸洗いでき、回復力に優れています。
・洗濯可
・耐用年数 2~3年
・かたさ やわらかめ
●羽毛・羽根
吸放湿性に優れた、柔らかなダウンと弾力のあるスモールフェザーを使用。独特の臭いがする場合があるため、週に1度は陰干しして湿気を飛ばしましょう。
・洗濯不可
・耐用年数 2~3年
・かたさ やわらかめ
●ウレタンフォーム
クッション性に優れ、心地よいフィット感があります。放湿性に乏しいので、週に1度は陰干ししてください。
・洗濯不可
・耐用年数 2~3年
・かたさ やわらかめ
●パイプ
へたりにくく、耐久性、通気性、弾力性に優れています。ホコリがつきにくく、丸洗いできるので衛生的です。洗った後はしっかり乾燥させてください。
・洗濯可
・耐用年数 3~5年
・かたさ ふつう
最近は、「ホテルライクな柔らかさ」が人気で、羽毛やウレタンタイプを選ぶ人も増えています。
枕のお手入れ、ちゃんとできてる?快適に使う方法
―枕はどうやってお手入れすればいいのでしょうか?
枕は基本的に枕カバーをつけているので、枕カバーをこまめに洗って清潔に保つことが一番良いお手入れ方法です。枕本体は風通しの良いところに陰干しで置いて湿気を逃してください。
洗濯可能な素材でも、頻繁に洗うと型崩れや中綿の偏りにつながることがあるため、基本的には枕カバーの洗い替えをおすすめします。枕カバーは、触り心地やお手入れのしやすさ、乾きやすさなどお好みで選んでいただくのが良いと思います。
自分にぴったりの枕を作る!「オーダーまくら」という選択も
―お店に行ってさっそく寝試してみたいと思います!でもどれにするか悩んでしまいそうです…。
どの枕が自分に合うのか迷ってしまう方が非常に多いので、最近は「オーダーまくら」が店舗では一番人気です。細やかなフィッティングを繰り返すことで、一人ひとりの理想の枕を作ることができます。nishikawaの「オーダーまくら」は33,000円〜作ることができます。
店舗によってはメンテナンスもできるので、「合わなかった」「使っているうちに変わってきた」という時にも店舗で対応可能です。メンテナンスサービスを含めると既成の枕よりも安い場合があります。合う枕が見つからないという方は「オーダーまくら」がおすすめですよ。
ー実際に枕を変えたお客さまからは、どんなお声が届いていますか?
枕を変えたことでお客さまからは「寝るのが楽しみになった」「朝すっきり起きられるようになった」「毎日元気に過ごせるようになった」といったお声をいただいています。
枕を選んだ後は、マットレスや季節に応じた掛け寝具も選んでみてはいかがでしょうか。自分の好きな落ち着く寝室環境を作ってあげると、寝るのも楽しみになりますし、いい睡眠をとれるようになると思います。
私たちnishikawaは、睡眠は一日の疲れを取るものではなくて、“明日をより良く生きるための睡眠”と考えています。明日の活力を得るための睡眠を皆さんにも取っていただきたいと思います。
編集部おすすめ!アサヒグループ睡眠お助けアイテム
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「ガセリ菌CP2305株」には心理的なストレスを和らげ、睡眠の質(眠りの深さ)を高める機能、腸内環境を整える機能が報告されています。枕選びと一緒に、内側からの快眠サポートも取り入れてみてください。
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text 「ハレの日、アサヒ」編集部


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