料理のキホンさしすせそ① ミツカンに聞く!お酢活のススメ
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調味料を知ると食はもっと楽しくなる!料理のキホン「さ・し・す・せ・そ(砂糖、塩、酢、しょうゆ、みそ)」を全5回にわたり、深堀りします。
第1回は夏の暑い時期におすすめ、さっぱり料理に欠かせない「お酢」について、株式会社Mizkan マーケティング本部の山田香澄さんにお話を聞きました。
INDEX
お酢のキホン
―まず初めに、お酢はどのように造られるのか教えてください。
①お酒を造る
蒸したお米に「米こうじ(酵素)」と「水」を加えることで、酵素の働きで米のデンプンが糖に変化します。
糖に「酵母」を加えてアルコール発酵させて、お酒を造ります。
②酢に変える
お酒に「純米酢」を混ぜ合わせて加温し、酢酸菌を加えます。
酢酸菌の力によって、原料であるお酒のアルコール成分がお酢の主成分である酢酸に変わります。
③寝かせる(熟成)
発酵が終わったお酢の味を整えるために、1ヶ月程度じっくり寝かせて熟成させます。
④仕上げる(ろ過・殺菌・びん詰め)
お酢の命である「味・利き・香り」を損なわないよう、ろ過・殺菌を行い、びん詰めをしたら「お酢」の完成です!
―お酢はお酒から造られているのですね。たくさん種類があるイメージのお酢ですが、どのように分類されるのでしょうか。
食品表示基準によると、お酢は「醸造酢」と「合成酢」がありますが、普段家庭用として使われているのは、ほとんど醸造酢です。
醸造酢は、米酢、米黒酢、大麦黒酢などの「穀物酢」と、りんご酢、ぶどう酢などの「果実酢」に分類されます。
―山田さんのおすすめの使い分け方はありますか。
原材料や味わいから組み合わせを考えるのはおすすめですね。お米からできている米酢は、お寿司などと相性が良いです。
味わいという点で考えると、黒酢はコクがあるので蜂蜜を入れてドリンクに。りんご酢やぶどう酢などの果実酢は、フルーティーな酸味が特徴なのでドレッシングなどに使うと良いですね。
ぜひご自身のお好みに合わせて使い分けてみてください。
毎日の生活に取り入れたい!お酢の力
―お酢にはどのような効果があるのでしょうか。
まずは健康効果。お酢の主成分である酢酸には、3つの力(健康機能)「食後血糖値の上昇抑制」「肥満気味の方の内臓脂肪減少」「高めの血圧低下」があることが報告されています。
また調理効果もあります。夏のお弁当作りはおかずの傷みやすさが心配ですよね。そんな時はお酢の「防腐・静菌効果」が役立ちます。
例えばハンバーグを作るとき、ひき肉に少量のお酢を加えるのはワンポイントテクニックです。
ごぼうやレンコンなどアクの強い食材は、ゆでると茶色くなってしまいますが、ここでお酢の「食材の長所を引き出す力」が活躍します。
水にさらした後ゆでるときに、お酢を加えると発色が良くなり、色鮮やかになりますよ。みょうがやショウガ、カリフラワーなどでもぜひ試してみてください。
Let’s お酢活♪
―お酢の力がよく分かりました!1日に摂取する目安はどれくらいがおすすめですか。
1日に摂取したいお酢の量は約15ml(大さじ1杯)です。
調理に使ったり、おかずにかけたり、ドリンクとして飲んだり、毎日コツコツお酢を摂っていただきたいです。
一人一人のお気に入りのスタイルで「お酢活」を楽しんでほしいですね。
すぐに試したくなる!カンタン「お酢活」レシピ
夏におすすめのさっぱりお酢料理
『鶏のさっぱり煮』手羽元と卵をお酢で煮ることで、夏の暑い日もさっぱり楽しめます。
鶏のさっぱり煮│酢の力│ミツカングループ企業サイト (mizkan.co.jp)
いつもの料理に+お酢
『野菜炒め+お酢』調理の最後に余熱でお酢を絡めると、お酢の「素材の味を引き立たせる力」が役立ち、コクが出て味に深みが増します。
お酢が隠し味!キャベツともやしの肉野菜炒め│酢の力│ミツカングループ企業サイト (mizkan.co.jp)
お酢ドリンク
『りんごジュース+お酢』ドリンクとして飲むと、こまめにお酢を摂ることができます。
りんごのリフレッシュドリンク│酢の力│ミツカングループ企業サイト (mizkan.co.jp)
―最後に、山田さんが「お酢活」を通して伝えたいことはありますか。
お酢はどのように使ったら良いか分からない人も多いと思いますが、健康効果や調理効果を知ってもらい、毎日ちょっとずつお酢を取り入れてもらいたいですね。「お酢活」を通して、お酢をもっと身近に感じていただけるとうれしいです。
皆さんもお気に入りのスタイルで「お酢活」始めてみませんか?