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凍る直前!キンキンに冷えた“氷点下ビール”おいしさの秘密とは

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凍る直前!キンキンに冷えた“氷点下ビール”おいしさの秘密とは

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夏真っ盛り!暑い日にはキンキンに冷えたビールを飲みたいですよね。そんな時にピッタリなのが氷点下の温度帯のスーパードライが楽しめる「アサヒスーパードライ エクストラコールド」。アサヒビールが2009年に「スーパードライ」の“新しい飲み方“として提案した「エクストラコールド」は進化を続け、ますますおいしくなっています。当時の担当者に開発の苦労やおいしさの秘密を聞きました。

「アサヒスーパードライ エクストラコールド」開発秘話

エクストラコールドが誕生した背景を探るべく、当時、研究所でビールサーバーの開発を手掛けていた北野純一(現・アサヒグループジャパン・Value Creation室)に開発の裏側を聞きました。ビールメーカーの研究所というと、味わいの設計や品質管理をしていると思われるかもしれませんが、北野は容器包装研究所という部署で、樽生ビール関連の機械を専門に開発していました。当時、北野は樽生ビールサーバー一筋。社内では“樽生仙人”と呼ばれていたそうです。

アサヒグループジャパン・Value Creation室 北野純一

-「エクストラコールド」が誕生したのはいつですか?

2009年に温度を基軸とした「スーパードライ」の“新しい飲み方”提案として登場しました。中味は「スーパードライ」と全く同じで、温度帯が異なるだけなのですが、限られた店舗でしか飲むことができない特別なビールとして大変話題にしていただきました。当時、銀座にオープンした期間限定アンテナショップは、連日超満員!炎天下の中、並木通りにたくさんのお客さまに並んでいただき、長蛇の列となっているのを見て本当に嬉しく思いました。

-どうして「スーパードライ」を氷点下にしようと考えたのですか?

海外のある展示会で、氷点下(0℃)近辺までビールを冷却して提供できる機材を発見して社内で報告したんです。それを知った飲食店の営業を統括していたメンバーとの「ギリギリにまで冷やしたスーパードライを飲んでみたいよね」という雑談から始まりました。「スーパードライ」のようにすっきりとしたキレの良い味わいは冷たさと相性が良さそうだと。まだ日本のメーカーでは事例がなかったことから、社内でサーバーの開発がスタートしました。

「エクストラコールド」開発当時の北野純一

-ところで-2℃なのになぜ凍らないのですか?

水が凍る温度(凝固点)は0℃ですが、ビールはアルコールが入っているため、水よりも凝固点が低くなり0℃では凍らないのです。水分子同士が結合すると凍結という現象が起きます。アルコールの分子は、水分子と結合しやすい性質のため水分子同士の結合がされにくくなり、その結果アルコール飲料は水よりも凝固点が下がるのです。つまり、アルコール度数が上がれば上がるほど凍りにくくなります。アルコール度数が5%のスーパードライの場合は、-3℃くらいで凍り始めますので、-2℃はまさに凍る直前なのです。

-開発までにどんな苦労があったのですか?

技術的には可能だと思ったのですが、実際に飲食店のビールサーバーとして展開する機械を作ることは簡単ではありませんでした。実際に1~2杯だけ抽出するものはすぐに作れました。でも、飲食店では100杯注いでも-2℃で安定的に提供する技術が必要になります。

少し専門的ですが、ビールはディスペンサーと呼ばれる機械を通る過程で氷水によって冷やされるのですが、水は0℃に到達した時点で凍ってしまうためビールを氷点下にすることはできません。水の代わりとなる冷媒を探すことが大変でした。塩水や砂糖水に加えて焼酎を使ってみたり。数えきれないほどの冷媒を試し試行錯誤を繰り返しました。結果的にはピッタリな冷媒を見つけることができたのですが、約2年を費やしてしまいました。

-その後はスムーズに飲食店さんに導入されたのでしょうか?

苦労してようやく出来上がったサーバーでしたが、社内で試したところ「確かに冷たくておいしいけれど・・・」といった反応で、最初は期待した以上の評価ではなかったのです。何が足りないんだろう、とプロジェクトチームで必死に考えて誕生したコンセプトが“五感で感じるビール”でした。視覚や触覚でも氷点下を感じられれば、もっと冷たさ・おいしさを実感してもらえるだろうと。冷え冷えに見える専用凍結タワーや、ビールの温度がリアルタイムに一目でわかる電光掲示板、氷水でしっかり冷却された専用の薄張りタンブラーを作ったところ、これが大正解!実は、凍結タワーはなくてもビールは氷点下になるのですが、飲むシーンを演出することも大切なんだなと痛感しました。

-どんな人に「エクストラコールド」を飲んでもらいたいですか?

「スーパードライ」を氷点下にすれば、きっとおいしいだろう、という雑談から始まったエクストラコールド」でしたが、研究を重ねていくうちに、実際に味や香りの印象が変わることもわかりました。温度が低いとビールに溶け込んだ炭酸ガスが抜けにくくなるため、より炭酸の刺激が強くなります。またホップの香りは感じやすいけれど、苦味や麦芽の香りを感じにくくなるため、スッキリと飲みやすくなります。さらには泡がきめ細かくなり、クリーミーな食感が生まれるのです。

スッキリとキレのある味わいの「スーパードライ」だからこそ、氷点下にすることもピッタリとはまったのです。ですので、「スーパードライ」ファンの方はもちろん、ビールの苦味が苦手だな・・・と思っている若い方にも試していただきたいなと思います。

特別なビール「エクストラコールド」をお店でぜひ楽しんで!

登場から10年超。ビールサーバーはその後も常に進化を続けてきました。近年では2019年に新型タップが登場し、泡密度が増加、”さらにキメ細かな泡”、新感覚のさらりとした飲み口を実現しています。

外食という特別なシーンで、五感で楽しむ「エクストラコールド」は単にビールを飲むというだけではありません。特別な時間をぜひ体験してみてください。

裏技?!おうちやアウトドアでも楽しめる「エクストラコールド」とは?

「エクストラコールド」はお店で飲む特別なビールですが、実はご家庭でも楽しめるのをご存じでしたか?アサヒビールが展開する家庭用生ビールサービス「THE DRAFTERS(ドラフターズ)」の会員になると、いつでもどこでもおいしい生ビールが楽しめることはもちろん、「本格泡リッチサーバー」には「エクストラコールド」機能も搭載されています。

実は、北野とともに当時研究所でサーバーの開発に携わった佐藤善典は、現在新規事業部で「ドラフターズ」の担当として活躍しています。そこで「ドラフターズ」でのエクストラコールドの楽しみ方を聞いてみました!

アサヒビール・新規事業部 佐藤善典

ドラフターズは、当社が独自に開発した「本格泡リッチサーバー」を会員に貸し出し、「スーパードライ」(ミニ樽2L)を毎月2回、ご自宅に定期配送するサービスです。ビールの抽出には、通常の温度帯(4~6℃)のスタンダードコールド・モードと、氷点下の温度帯(-2~0℃)のエクストラコールド・モードがあり、それぞれのお好みに合わせてお楽しみいただけます。

私は初期のエクストラコールドのサーバーをコンパクトにして、使い勝手ももっとよくするための研究をしていたのですが、今その開発で培った技術の一部がドラフターズにも生かされていると思うと感慨深いです。

お店で飲むような氷点下のうまさと高濃度のクリーミーな泡がいつでも自宅で楽しめますし、さらに、ポータブル電源があれば、キャンプやバーベキューなどのアウトドアでも楽しめるんです。ぜひ多くの方にお試しいただきたいと思います!

いかがでしたでしょうか。暑い夏、ぜひキンキンに冷えたビール「エクストラコールド」を体験してみてください!

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