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人の生活を助ける強い味方!補助犬の種類と役割について

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人の生活を助ける強い味方!補助犬の種類と役割について

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こんにちは!
みなさんは街で補助犬が活躍しているところを見かけたことはありますか?補助犬はとても賢くて、私たちの社会生活を助けてくれる大切なパートナーですよね。
実は、5月22日が一般社団法人・日本記念日協会認定の「ほじょ犬の日」であることをご存じでしょうか?今回は、そんな記念日にちなんで、補助犬について私たちが知っておきたい基礎知識をお届けします。

補助犬の種類と役割

まずは補助犬の種類について見ていきましょう。補助犬は、大きく「盲導犬」「聴導犬」「介助犬」の3種類に分類することができます。それぞれの役割は以下のとおりです。

盲導犬

盲導犬は、目の不自由な人の歩行をサポートする犬です。犬種としては、多くがラブラドールレトリバーまたはゴールデンレトリバー。人間が大好きな性格の犬が多く、訓練もしやすいのだとか。厚生労働省が発表している「身体障害者補助犬実働頭数(令和5年10月)」によると、現在国内では836頭が活躍しています。

盲導犬の役割

盲導犬はユーザーが安全に歩けるように、障害物をよけて歩いたり、段差や交差点があると立ち止まるなど、ユーザーの目の代わりとなって歩いてくれます。
ちなみに信号がある交差点で立ち止まっているからと言って、「盲導犬が信号の色や意味を理解している」というわけではありません。盲導犬と一緒に歩くユーザーが、周囲の音(車の音、歩行者の歩く音など)から判断して盲導犬に、止まるように指示する必要があります。

盲導犬がつけているハーネス

盲導犬の象徴でもある「ハーネス」は、体に付ける部分を胴輪、人が持つ部分をハンドルと言います。盲導犬はハーネスをつけると、自分の仕事が始まることを意識するように訓練されています。また、人はハーネスから伝わる盲導犬の動きから「今止まったな」「障害物を避けたな」など、感じ取ることができます。
ちなみに、ハーネスの色は道路交通法によって白または黄と定められています。

盲導犬への指示はなんで英語?

「ストレート」「ゴー」「グッド」など、使用者が英語で指示をしているところを見たことがありませんか?これは、日本語には方言などによって同じ意味でも違う言い方が存在することが多いためなのだとか。確かに日本語は言い回しが複雑なので、英語の方が犬にとっても理解しやすいのかもしれませんね。

聴導犬

聴導犬は、耳が不自由な人のために生活の中の様々な音を聞き分け、ユーザーに知らせてくれます。一般的に飼い犬として飼われているさまざまな犬種がおり、令和5年10月時点では全国で52頭の聴導犬が活躍しています。

聴導犬の役割

日常生活の中で起こる危険を未然に防ぐケースだけではなく、ユーザーが快適に暮らすためにさまざまな場面で音を知らせてくれます。

  • 車のクラクションや自転車のベルの音
  • 警報器の音
  • 携帯電話の着信音
  • 玄関のチャイムの音
  • 目覚まし時計の音
  • 赤ちゃんの鳴き声

など、ユーザーにとって必要な情報を教えてくれます。耳の不自由なユーザーのために、鳴いて知らせるのではなく、体をタッチして教えてくれます。

【公式】公益社団法人 日本聴導犬推進協会より

介助犬

介助犬は、身体が不自由な人の日常動作を補助する犬です。盲導犬と同じくラブラドールレトリバーが最もポピュラーな犬種で、58頭が日本国内で活躍しています。

介助犬の役割

介助犬は人が手足で行う動作を代わりに行なってくれます。例えば、歩行が難しいユーザーのために、

  • 指示された物を取って渡す
  • ドアを開閉する
  • ボタンを押す
  • 衣服の着脱を手伝う

などが挙げられます。

社会福祉法人 日本介助犬協会より

補助犬はどんな訓練をする?

補助犬になるためには、盲導犬、聴導犬、介助犬のいずれも、1〜2年ほどの訓練が必要です。ここでは、盲導犬の訓練の流れについて見てみましょう。盲導犬になるためには生後から様々な段階の訓練がおこなわれます。

パピーウォーカーとの暮らし

盲導犬候補となる犬は、生後2ヶ月から1歳前後までパピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で飼育されます。愛情たっぷりに育てられた犬は、この期間に人間と一緒に生活することに慣れ、家庭内や人間社会でのルールを覚えていきます。

訓練施設での専門的な訓練

パピーウォーカーとの暮らしを経た犬は、全国の訓練施設に生活の場所を移します。ユーザーが出す指示の意味を理解するための”基本訓練”、障害物回避などの”誘導訓練”を経て、いよいよ盲導犬になれるかどうかを判断する試験が行われます。ただし、すべての犬が盲導犬になれるわけではありません。

3回の評価過程で最終的に盲導犬となれるのは全体の3〜4割で、盲導犬には向かないと判断された場合は、 キャリアチェンジをし、別の道を歩むこととなります。(引用元:日本盲導犬協会ホームページ)

この時点で盲導犬には向かないと判断された犬は、キャリアチェンジ犬として介助犬として活躍したり、キャリアチェンジ犬を受け入れる飼育ボランティアの家庭で天寿を全うするまで生活します。

法律で補助犬はどう位置付けられている?

身体障害者補助犬法って?

平成14年に成立した身体障害者補助犬法では、補助犬の定義や受け入れ義務などが定められています。この法律により、補助犬ユーザーの社会参加が促進されるとともに、補助犬を受け入れる社会づくりが整備されていると言えます。

受け入れ義務のある施設って?

店舗や交通機関など、多くの施設に補助犬の受け入れ義務があります。法律で定められている施設は以下のとおりです。

補助犬の同伴を受け入れる努力をする必要がある場所

  • 公共の施設や公共交通機関(電車・バス・タクシー等)
  • 不特定かつ多数の人が利用する民間施設(商業施設・飲食店・ホテル・病院等)
  • 国や地方団体などの事務所や従業員45.5人以上の民間企業

補助犬の同伴を受け入れる努力をする必要がある場所

  • 民間住宅
  • 従業員45.5未満の民間企業

ほじょ犬マークって?

街でこんなマークを見たことがありますか?


ほじょ犬マークは、身体障害者補助犬法の啓発のためのマークで、以下のような意味が込められています。

身体障害者補助犬とは、盲導犬、介助犬、聴導犬のことを言います。「身体障害者補助犬法」において、公共の施設や交通機関はもちろん、デパートやスーパー、ホテル、レストランなどの民間施設は、身体障害のある人が身体障害者補助犬を同伴するのを受け入れる義務があります。補助犬を同伴することのみをもってサービスの提供を拒むことは障害者差別に当たります。
補助犬はペットではありません。社会のマナーもきちんと訓練されており、衛生面でもきちんと管理されています。
補助犬を同伴していても使用者への援助が必要な場合があります。使用者が困っている様子を見かけたら、積極的にお声かけをお願いします。
(引用元:内閣府「障害者に関係するマークの一例)

もし街で補助犬を見かけたら

ここまでお伝えしたように、補助犬はとても利口で頑張り屋さん。人間社会のルールに順応して、周囲に迷惑をかけないように行動します。同様に、補助犬とユーザーを見かけた周囲の人にもマナーがあります。大人だけではなくご家庭でお子さんにもぜひ教えてあげてくださいね。

補助犬はお仕事中!声をかけたり餌を与えない

補助犬が頑張る姿が愛くるしいと思っても、ユーザー以外の人が補助犬に声をかけたり、触ったりしてはいけません。仕事中の補助犬の集中力が途切れると、結果的にユーザーの身に危険が及ぶ可能性があります。また、餌を与えることも厳禁です。周囲の人たちは、補助犬の気を逸らすような行動は慎まないといけません。

もしも補助犬ユーザーが困っていたら

日本補助犬協会によると、もしもお出かけ中に補助犬ユーザーが困っている場面を見かけたら「何かお手伝いすることはありますか?」など、声がけをすることが推奨されています。例えば盲導犬ユーザーが、交差点で信号が変わったことに気づいていないときは「信号変わりましたよ」と一言声をかけるなどができたら素敵ですね。

補助犬の引退って?

盲導犬、聴導犬、介助犬は、10歳になると補助犬としての役目を終えて引退します。

引退後はそれぞれの過ごし方で生活する

引退後の補助犬の余生の過ごし方はさまざまです。

  • 引退したあともユーザーの家で一般的な飼い犬として暮らす
  • 子犬の頃に育ててもらったパピーウォーカーの家で暮らす
  • 引退した補助犬を受け入れるボランティアなど一般の家庭で暮らす

など、のんびりと暮らすことができる環境で過ごします。

障がいを持つ人たちと社会をつなぐ大切な補助犬の存在

補助犬は、障がい者の自立と社会参加を支える大切なパートナーと言えます。また、補助犬が活躍するためには、社会全体で補助犬についての理解を深め、正しく接することが必要です。ユーザーの皆さんが安心して暮らせる社会を一緒に作っていくためにも、補助犬の存在に少し目を向けてみませんか?

この記事は以下のサイトを参考に作成しています

公益財団法人日本盲導犬協会

厚生労働省

公益財団法人東日本盲導犬協会

社会福祉法人兵庫盲導犬協会

公益財団法人 日本補助犬協会

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