服の捨て方と環境にやさしい整理の仕方って
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こんにちは!季節の変わり目や大掃除のときなどに、クローゼットやタンスの中を見回すと「もう着ないな」という服がたくさん溜まっていることってありますよね?
着なくなった服を整理したいけれど、選別が大変だったり「まだ着られるからもったいない」と感じたりして、結局後回しになってしまう方も多いのではないでしょうか。環境にも配慮したい昨今、服の捨て方にも可燃ゴミに出す以外のさまざまな選択肢があるんです。
と言うことで、今回は環境に配慮したサステナブルな服との付き合い方と、着なくなった服の最終的な捨て方について、詳しくご紹介していきます。
INDEX
注目されるサステナブルファッション

近年はファッションの分野でもサステナビリティを意識した取り組みが多くなされていますが、「サステナブルファッション」という考え方に注目が集まっています。これは、衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて、環境や社会に配慮した、生産者(アパレルブランド)と消費者双方の取り組みのことを言います。
まず、私たち消費者にできることは、服を長く大切に着ること、不要になった服は適切にリユース・リサイクルに回すことです。環境省の調査によると、手放した服がリユース・リサイクルを通じて再活用される割合は約34%(※)となっており、年々その割合は高まってきているそう。まだまだ改善の余地がありそうですね。
※参照:https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/
服を長く大切に使うためのコツ
服の整理を考える前に、今持っている服をできるだけ長く着る工夫をしてみませんか?適切なケアをすることで、服の寿命を延ばすことができるんです。
まずは適切なケアで服を長持ちさせる
服を長持ちさせるためには、素材にあったケアや洗濯を行うことが大切です。洗濯表示をしっかり確認して、適切な温度や洗剤を選びましょう。また、着なくなった時に良好な状態で譲ったりできるように、丁寧に着るよう心がけることも重要です。
リペアやリフォームを活用
服のお直しやリペアを施すことで、想い入れのある一着を長く着る、というオシャレの楽しみ方もあります。古くなったと感じる服でも、少し手を加えるだけで新たな魅力と共に蘇ることも。一方、アパレル企業の取り組みとしては、自社製品をリペアして再販売するブランドが多くあります
ゴミとして捨てる以外の服の整理の仕方って?

汚れたり破れたりしていない状態であれば、資源ごみに出すこともできますが、それ以外にもさまざまな整理方法があります。まだ着られる服をただ捨ててしまうのはもったいないですよね。ここからは、環境にも優しく、場合によってはお得にもなる整理方法をご紹介します。
リサイクルショップの買取を利用する
流行のブランドや状態のよい服、未使用品は、リサイクルショップで売って家計の足しにするのもおすすめです。リサイクルショップには、持ち込みだけでなく出張買取や宅配買取を行っているお店もあるので家の近所にお店がない人でも買い取ってもらえますよ。
フリマアプリで販売する
ネットオークションやフリマアプリに服を出品する方法もあります。リサイクルショップに持っていくのが面倒な方や、自分で価格を決めたい方におすすめです。梱包や配送を行う必要はありますが、お店に持ち込む必要がないため、自宅から簡単に販売ができるのもメリットです♪
友人や知人へ譲渡する
もし喜んでくれる相手がいるなら、知人に譲るのも一つの手段です。例えば、子供服は成長とともに短期間で着れなくなってしまうことが多く、費用がかさむため、喜ばれることも多いかもしれませんね。
店舗の回収ボックスを利用する
近年、服の大量廃棄による環境破壊などのさまざまな問題を解決しようと、大手ファッションブランドを中心に不要な衣類の回収を行うケースが増えています。多くの場合、店頭に衣類回収ボックスが設置されていて、そこにいらない服を入れれば無料で整理できます。ブランドによって、自社商品のみを受け付ける場合、他社商品でも受け付ける場合などの違いがある点にはご注意を。
NPO団体などに寄付する
まだまだ着られるきれいな状態の服は「古着の寄付」という形で社会貢献をするのも一つの方法です。不要となった衣類を回収し、海外への支援を行っているNPO法人や市民団体が多数あります。寄付した服は開発途上国へ輸出されてリユースされたり、服を販売した売り上げを食料品やワクチンに変えたりなどして活用されています。
服の捨て方の基本的なルール

環境に配慮した整理方法をご紹介してきましたが、どうしても手放す必要が出た場合の基本的なルールもチェックしておきましょう。着なくなった服を捨てる際に最も気になるのが「何ゴミに出せばいいの?」という点ですよね。
汚れている服やリユースできない服は可燃ゴミ
ポリエステルや綿、ナイロンなど服の素材に関わらず、汚れている衣類やペット用衣類などリユースできないものは、可燃ゴミとして出します。半透明か透明な袋に入れて、指定された収集日に集積所に出しましょう。
ゴミ出しの「9割ルール」って?
服をゴミに出す際に知っておくと便利なのが「9割ルール」という考え方です。これは例えば、全体の9割以上が燃える素材でできているものなら、残りの1割程度の燃えない素材が混じっていても、可燃ゴミとして出せるといったように、9割が該当しているかどうかで分別を判断するルールなんです。
たとえば、服にファスナーやボタンなどの金属パーツがついていても、服全体で見れば布地が大部分を占めていますよね。そのため、わざわざ金属部分を取り外さなくても、そのまま可燃ゴミとして出すことができます。
ただし、自治体によってはより厳格なルールを設けている場合もあるので、お住まいの地域のルールを事前に確認してください。
資源ゴミや古布として回収する場合
一方で、まだ着られる状態の服については、資源ゴミや古布として回収し、リユースやリサイクルに活用する自治体も多くあります。
この場合、洗濯済みできれいな状態の服を、透明や半透明の袋に入れて出します。リユースされる時のことを考えて、ボタンやファスナーは、切り取らずそのままにしておきましょうね。
服を可燃ゴミで手放す際の注意点
服を可燃ゴミとして手放す際は、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
知らずに間違った捨て方をしてしまうと、法律に違反してしまう恐れもあるので、しっかりチェックしておきましょう。
大量に手放す必要がある時は袋数制限に気をつける
あまり知られていませんが、ゴミ出しには「1家庭あたり1回につき◯袋(自治体によりますが多くは3〜5袋)以内」に収めるというルールがあります。これは、一か所の集積所に一度に大量のゴミが捨てられてしまうと、通常の回収に支障をきたす恐れがあるからです。
一度に大量の服を捨てたい場合は、ゴミ処理場へ直接持ち込むか、専門の業者に依頼して処理してもらいましょう。自治体によっては、事前に連絡して相談できる場合もあります。
個人情報保護のための対策も忘れずに
例えば子どもが大きくなって着られなくなった服を捨てる場合などは、名前が書いていないか確認をしてからゴミ出しすることが大切です。子どもの服にはフルネームで名前が書いてあることが多いため、そのままの状態で出してしまうと個人情報が特定される可能性があるためです。
焚き火での処分は法律違反
「どうせ可燃ゴミなら燃やしてから捨てた方がかさばらないだろう」という理由で、服を焚き火などで燃やしてしまうと、法律に違反してしまうので注意が必要です。
環境に配慮して服と長く付き合いましょう!
今回はサステナブルファッションの考え方と、環境に配慮した整理方法、そして基本的な捨て方についてご紹介しました。
服を手放す際は、まずはリユースやリサイクル、寄付などを検討し、どうしても必要な場合のみ可燃ゴミに出すという順序で考えられるといいですね。みなさんに長く着られるお気に入りが見つかりますように!