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試作800回!アサヒ「グミナチュラ」誕生にかけた開発者の挑戦

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「健康のために何か始めたいけれど、サプリメントは続かない。」
そんな“サプリのハードル”を下げるべく誕生したのが、グミタイプのサプリ「グミナチュラ」です。開発期間は約2年半、試作品は約800通り。「サプリをもっと楽しく、身近にしたい」と情熱を注いだ商品企画・開発担当の2人に、裏側を聞きました。

左)宮園 毬藻 アサヒグループ食品 研究開発本部 商品開発三部
右)北山 奨吾 アサヒグループ食品 コンシューマ事業本部 マーケティング三部

「サプリは楽しくない」という固定観念を壊す挑戦

―グミナチュラは、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

北山:サプリメントについて考える中で、「健康に興味はあっても、不足しがちな栄養素を補給するためにサプリを習慣にできている人は意外と少ない」と感じていました健康のために良いと分かっていても、「薬っぽい」「毎日飲み続けるのが大変」とハードルを感じる方が多いんです。そんな人たちにもっと気軽に栄養を取り入れてもらう方法はないだろうか。そのヒントを探す中で注目したのが、アメリカのグミサプリ市場でした。

―アメリカですか?

北山:アメリカではすでにグミサプリの市場規模が粒タイプを上回っていると言われています。実際に現地で利用者に話を聞くと、「子どものころから食べているから当たり前」という声が返ってきました。親が食べていて、子どもも食べる。まるで日本人が食文化として白米を食べるように、生活の中に自然に溶け込んでいたんです。そして、日本では昔から、「栄養は食事で取るもの」という考え方がありますよね。だからこそ、グミのように“食べる”形であれば、サプリも気軽に受け入れられて、アメリカと同じような気軽に補うサプリの文化がつくれる可能性があると感じました。

※サプリメントを利用している人は、米国が8割に対して、日本は2割程度と言われています。

―そこから商品開発が始まったのですね。

北山:ただ単にグミサプリを作るだけでは意味がありませんでした。アサヒらしいグミサプリとは何だろうと考えた時に行き着いた答えが、「おいしさ」でした。私たちは食品メーカーです。サプリメントは不足しがちな栄養素を補給できることが大事ですが、それだけではなく、「おいしいから続けられる」商品にしたいと思ったんです。味以外にも食感、容量、持ち歩きやすさ、パッケージデザインなど、納得できる商品を目指しました。

―具体的にどんな方々に届けていきたいと考えていますか?

北山:健康は気になるけれど、まだサプリメントを始められていない方々ですね。粒タイプは、どうしても薬っぽく人工的な感じがしますし、毎日飲み続けるのが義務感のように感じるという声があります。そのような抵抗感を払拭し、サプリメントをもっと生活のすぐそばに、楽しい存在にしたいという強い思いがありました。

―開発担当として、最初にこの企画を聞いた時の率直な感想をお聞かせください。

宮園:めちゃくちゃ嬉しかったです。私はヘルスケアやサプリメントの仕事に携わりたくて入社したので、入社2年目でこの大役に抜擢された時は本当にワクワクしました。実は以前から、開発とマーケティングの提案会で「ディアナチュラをグミにしたら面白いのでは」と提案したことがありました。だから、「ついに自分がやりたかったことに挑戦できるチャンスが来た!」と胸が高鳴りました。

「シュガーレス×果実由来ペクチン」。800回の試作で挑んだおいしさ

―開発は順調に進みましたか?

宮園:いえ、最初から難題だらけでした。今考えても北山さんの要望はかなり無茶ぶりでした(笑)普通のグミはゼラチンと砂糖で作ります。でも北山さんは「ゼラチンを使いたくない、そしてシュガーレスにしたい」と言い出したんです。これはグミの常識からすると異例中の異例でした。

―その素材へのこだわりには、どのような背景があったのでしょうか?

北山:アメリカで果実由来のペクチンを使った商品を知ったことがきっかけです。一般的なゼラチンは動物由来ですが、ペクチンはりんごなどの果実由来で、手に取ってもらう方にとって、より納得感のある素材を使いたいと思いました。また、ペクチンはやわらかい食感が特徴で、食べたときに味がじゅわっと広がるような食べ心地にできるのではないかと考えたことも決め手です。

さらに健康のために食べるサプリだからこそ、不要な砂糖の摂取はできる限り避けたい。そのため「シュガーレス」にもこだわりたかったんです。

宮園:ただ、ペクチンとシュガーレスを組み合わせたグミは、国内ではほとんど前例がありません。社内の詳しい人に相談しても、「そんなの無理だよ」と一蹴されるレベルの難易度でした。

―それでも実現へと向かわせた原動力は何だったのでしょうか?

宮園:逆に火が付きましたね(笑)。開発をメインで引っ張ってくれた先輩が、「無理だ」と言われるほど、なんとしても形にしてみせたいという意気込みで取り組んでいて。その姿に私も引っ張られました。ただ、単に固めて形にできればゴールではありません。グミは口の中で味わいながら食べるので、栄養成分特有のクセがそのまま出るとおいしくないんです。例えば鉄分には鉄の風味がありますし、亜鉛には苦味や渋味があります。粒タイプよりもグミでおいしさを担保するのは至難の業でした。

北山:試作は相当な数になったよね?

宮園:先輩と二人で、全4商品を作るために約800通りの試作を繰り返しました。

北山:味だけではなく、歯への付着感、かたさ、開封時の香り、生産工程での扱いやすさなど、クリアすべき課題が山積みでした。開発チームが諦めずに挑戦し続けてくれたからこそ商品化できましたし、だからこそ、私も妥協せずに最後の最後まで粘り続けました。ブランドは一人では作れない。仲間と一緒に形にできたことが、何よりうれしかったですね。

宮園:製造現場でもドラマがありました。製造過程で大きな釜でグミを煮詰めていくのですが、その過程で栄養素を入れると固まってしまうんです。グミに入っている成分と栄養素が反応してしまい、まるで片栗粉がダマになるような感じで。混ぜ方、温度、水分量等がわずかに違うだけで仕上がりが変わるため、プレッシャーと戦いながらベストな製造条件を地道に探り当てていきました。

サプリメントを、もっと生活のそばに。

―商品づくりで特にこだわった点を教えてください。

北山: こだわったのは、これまでのサプリの固定観念に縛られないことです。サプリメント売り場には、栄養素が大きく書かれた商品が多いですよね。もちろん分かりやすさは大切ですが、それだけでは選ぶワクワク感が生まれにくいと感じていました。そこでグミナチュラは、商品ごとに色を変え、ポップで親しみやすいデザインにしました。

もう一つは、約5日分という少量サイズです。一般的なサプリメントのように「最後まで飲み切らなきゃ」と感じるのではなく、「まず試してみよう」と思える量にしました。サプリを「自宅に置いて飲むもの」だけでなく、「外で持ち歩いて食べるもの」という新しい習慣をつくりたいんです。

―どのようなシーンで手に取ってほしいですか?

北山:例えば、大切なイベントや推し活の前などですね。勝負の日や楽しみにしている予定に向けてコンディションを整えたいなと思った時に、気軽に手に取ってほしいです。バッグに入れて持ち歩いたり、オフィスのデスクに置いたりしても馴染むパッケージですし、コンパクトなので旅行や出張のお供にもおすすめです。

―開発を振り返って、一番の原動力は何でしたか?

宮園:何より「自分が本当にやりたかった仕事」であったこと、そして「これが世に出たら絶対に面白い」という確信があったことです。味へのこだわりは最後まで譲れませんでした。サプリを作っている会社なので皆さん栄養素の味に詳しく、社内試食では「ビタミンB群の風味がまだ残っている」など厳しいフィードバックが飛んでくることもありました(笑)。でも、妥協せずに向き合ったからこそ、心から納得できる商品になりました。

北山:企画の最初から最後まで、「サプリをもっと生活のそばに置きたい」という思いを持ち続けていました。そのきっかけは、これまで他のサプリメントブランドに関わってきて、サプリが健康に役立つものだと分かっていても、「なんとなく手が伸びない」と感じている人が多いことを、ずっと残念に思っていたんです。開発には約2年半を要しましたが、これまでの経験があったからこそ、その情熱がブレることは一度もありませんでした。

―最後に、グミナチュラが広がることでどんな未来を期待しますか?

北山:これまでサプリメントを利用してこなかった人にも、もっと自然に栄養を取り入れていただける習慣・文化をつくることです。その先に誰もが自分らしく元気に過ごせる社会になったら嬉しいですね。気合いや根性だけで乗り切るのではなく、栄養を上手に取り入れながら毎日を楽しむ。そんなライフスタイルを応援していきたいです。

宮園:おいしく食べられて、しっかり栄養も取れる。そんな商品をこれからもアサヒグループから増やしていきたいですね。グミナチュラを通して、日本中を元気にしていきたいです。

「サプリメントを、もっと生活のそばに。」約800回の試行錯誤から生まれた「グミナチュラ」で、あなたもおいしい栄養補給から、心地よい新習慣を始めてみませんか。

text & photo:「ハレの日、アサヒ」編集部

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