ハレの日、アサヒ 毎日がおいしく楽しく

ハレの日、アサヒ
記事を検索する

記事を検索する

子どもからシニアまで楽しめる!ユニバーサルスポーツ「モルック」とは

子どもからシニアまで楽しめる!ユニバーサルスポーツ「モルック」とは

SHARE

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • Pinterestで共有
  • LINEで共有
  • このページへのリンクをコピー

今、静かなブームを巻き起こしているフィンランド発のスポーツ「モルック」。
木の棒を投げてピンを倒す……それだけ?と思ったら大違い。実は子どもからシニアまで、誰もが同じフィールドで競える“ユニバーサルスポーツ”なんです。

今回は、一般社団法人 日本モルック協会の広報・松田さんにお話を伺い、編集部が実際にモルックを体験。その魅力やルール、そして“やってみてわかった奥深さ”をレポートします。初心者向けの始め方ガイドや、体験会の情報もご紹介します。

松田 陽(まつだ よう) 日本モルック協会 広報担当

モルック初心でも安心!ルールと始め方ガイド

―モルックの魅力とは?

一番は、「気軽にできるのに、誰とでも同じフィールドでプレイできること」です。年齢や性別に捉われず、一緒にプレイできるのがモルックの面白さ。筋肉隆々の人が必ずしも上手とは限らず、子どもや80代のプレイヤーが勝つことも珍しくありません。

モルック発祥地・フィンランドでは、サウナやビールを楽しみながら“ゆるく”プレイする文化があります。一方で、競技志向をもって技術や戦略を突き詰めることもできます。レクリエーションと競技、両方の顔を持つ多様性もモルックの魅力の一つです。日本でも競技人口は年々増え、2025年1月時点で約274万人。注目のスポーツとして人気が高まっています。

―松田さんがモルックを始めたきっかけは?

芸人さんがモルックを紹介している番組をたまたま見かけて、とにかく皆さんが楽しそうで。これはなんだか楽しそうなスポーツだと思い、勢いでモルックセットを購入したのがきっかけです(笑)。コロナ禍でアウトドアが盛んになった時期、キャンプやバーベキューのおともとしてモルックセットを持参し、仲間とプレイするうちにすっかりハマってしまいました。

―初心者が始めるにあたって、基本ルールを教えてください。

モルックは、12本の番号付きのピン(スキットル)を並べ、それに向かって木製の棒(モルック)を下手投げで投げます。ピッタリ50点に到達したチームまたはプレイヤーが勝ちです。

スキットルの上に1~12までの数字が書かれています。Mölkky®はTACTIC社の登録商標です。 (写真提供:日本モルック協会)

基本ルールまとめ
・12本のスキットルをめがけてモルックを投げて倒す
・1本だけ倒れた場合は、倒れたスキットルの数字を加算
・複数倒れた場合は、倒れた本数を加算
・50点を超えたら25点に減点
・ぴったり50点を先取したチームまたはプレイヤーが勝ち
・同じチームが3回連続で0点になったら、その時点でゲーム終了

対戦相手も同じコート、同じスキットルで試合をするため、「次はあそこを狙おう」と思っていても、相手が投げるたびにスキットルが思わぬ方向に散らばります。どの数字を倒すかを考える“頭脳戦”と、狙い通りに倒す“技術”の両方が試されます。

はじめは中心に固まっていたスキットルも、回を重ねるごとに散り散りに
スコアシート 上部に名前が記載されていて、個人の点数とチームの点数が分かるようになっている

―1チームの人数は?

個人戦、2対2のペア、3人以上のチーム戦まで幅広いです。公式大会でも3人対4人のように、人数に差があっても同じコートで戦えます。年齢も性別も関係なく、小学生の孫・親・祖父母の三世代チームが公式戦に参加したり、男子高校生と70、80代くらいの女性チームが対戦することもあります。
投げる順番は試合前に決定し、野球のように代打はなく登録順で進行します。

投げる順番を確認する審判

―実際にやってみたいとき、どこでプレイできますか?

モルックのセットを入手すれば、小中学校のグラウンドや、公園などで気軽に始められます。日本モルック協会ではフィンランドのTACTIC社の製品を公式品として使用しています。服装の決まりはないので、動きやすい服で大丈夫です。

※各敷地の利用は自治体や管理団体などのルールに従ってください。

体育館で開催する場合は床とモルックが傷つかないように、マットや人工芝を敷いて行う

日本モルック協会のホームページでは体験会を案内しています。

体験会の情報 https://molkky.jp/trial/
近隣開催がない場合は、地域登録団体一覧から探すことも可能です。自治体で開催しているところもあるので、参加しやすい体験会を探してみてください。

93歳も夢中に。編集部が見たモルックの奥深さ

投げるたびに歓声が上がる

実際に編集部の3名がモルックを体験してきました!3名とも初めてのモルックです。
私たちがお邪魔したのは、東京都大田区の大森スポーツセンター。「NPO法人大田区障がい者スポーツ指導研究会 モルック部」主催の練習会です。この日はおよそ30名が参加していました。

NPO法人大田区障がい者スポーツ指導研究会 事務局の森さん

初めての私たちは、森さんに投げ方のコツやルールを教わりながら挑戦。1投目は、キレイに12本並んだスキットル目がけて投げるので倒れやすく、広がりが少ないほど次の人が狙いやすいと教わります。

最初はモルックが空を切るばかりでしたが、誰かが1本でも倒すと会場中から拍手と歓声が!勝ち負け以上に、同じ瞬間を共有する一体感がとても心地よいものでした。

投げ方とルールを教わる編集部

93歳の“強敵”に驚く

ひときわ印象的だったのは相手チームの女性プレイヤー。軽く腕を振るだけで、見事に狙ったスキットルを倒すのです。「彼女93歳よ。モルックを始めてからますます元気なの」と森さん。

試合後に声をかけると、「92歳6か月よ!」と笑顔で訂正してくれました。「家にいるよりも、こうしてみんなと過ごす方が楽しいの。点数の計算も頭を使うしね」と話す姿に、同席していた方々も思わずうなずいていました。
年齢を感じさせないはつらつとした姿に、私たちの方が元気をもらったほどです。

この日一緒にモルックをした皆さん

編集部の感想

・始める前は“木の棒を倒すだけ”と思っていたけれど、戦略性と駆け引きが面白い。
・ご高齢の方が圧倒的に上手で驚いた。チーム戦だから一人に責任が偏らないのも気持ちが楽でいい。
・気づけば自然と声を掛け合い、チームが一体に。社内のチームビルディングやレクリエーションにも良さそう。

笑い声と拍手が絶えず、3人とも仕事を忘れるほど夢中に。モルックが年齢や体力を超えて人をつなぐスポーツであることを、改めて実感しました。

モルックの魅力は、技術よりも「人との関わり」や「笑顔」にあります。
勝ち負けだけではない、一緒に笑い合える時間が生まれるのはこのスポーツならでは。
誰もがすぐに始められるモルック。あなたも次の週末に、最初の一投を放ってみませんか?

text 「ハレの日、アサヒ」編集部

SHARE

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • Pinterestで共有
  • LINEで共有
  • このページへのリンクをコピー

注目PICKUP

 PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP

 PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP PICKUP

【アサヒ・nishikawa対談】眠りと食で育む、子どもの可能性

朝活好き編集部おすすめ!浅草でモーニングを楽しめるスポット3選

次の休み何する?【1】浅草おでかけマップ

【北欧は、食べて、旅する】第1回 忘れられない、コーヒータイム

【北欧は、食べて、旅する】第1回 忘れられない、コーヒータイム

【北欧は、食べて、旅する】第2回 SDGs先進国のアップサイクルな食事情

【北欧は、食べて、旅する】第2回 SDGs先進国のアップサイクルな食事情