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ハレの日ごはん【8】赤飯―祝いの席に受け継がれる赤いごはん

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ハレの日ごはん【8】赤飯―祝いの席に受け継がれる赤いごはん

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「ハレの日」とは、お正月や節分などの年中行事、成人式などの人生の節目にあたる日を指します。この連載では、そんな特別な日に食べる料理とレシピをご紹介します。日本ならではの年中行事や食文化を知る1年にしてみませんか?

第8回は、ハレの日の食卓に欠かせない「赤飯」についてご紹介します。

赤飯の起源とは? ― 赤いごはんに込められた意味

もち米に小豆で赤い色をつけた赤飯は、お祝いごとなどハレの日には欠かせません。そのルーツは驚くほど古く、縄文時代までさかのぼります。当時、日本に伝わった稲の多くは赤米で、炊き上がりに赤みが残りました。品種改良されていない昔の米、いわゆる古代米には、赤米・黒米・緑米など色のついた米が多く、白米は特権階級だけが口にできる貴重なものでした。

赤米

なぜ赤が選ばれたのか ― 魔除けの色としての赤

古代米の中でも赤米は、神様へのお供えものやハレの場に重用されていました。なぜなら、赤色には、災厄をはらう魔除けの力があると信じられていたからです。神社の鳥居や縁起物の達磨など、赤い色が多いのもそのためです。

中国では、小豆のような赤色の食べ物には邪気をはらう力があると信じられていたそうです。この風習が日本にも伝わり、無病息災を願って食べられるようになりました。平安中期に清少納言が記した「枕草子」には、赤飯のルーツといわれる「小豆がゆ」が登場します。

小豆がゆ

行事食としての赤飯が生まれた時代

平安末期から鎌倉期にかけての料理を記した「厨事類記(くりやことるいき)」には、3月3日や5月5日、9月9日の節句に赤飯が供されていたことが記録に残っています。その後、室町時代には祝い事の食事として広まり、江戸時代後期には一般庶民にまで浸透。日本文化として深く根づきました。

しかしこの頃、古代米は味においては白米に劣るため、次第に栽培されなくなります。明治時代に入り白米の品種改良がさらに進むと、国を挙げて全国的に白米の生産が行われるようになり、「米=白米」という認識が定着していきました。

とはいえ、赤いご飯をハレの日に食べる風習は残り、白いお米を小豆の煮汁で赤く染める赤飯が作られるようになりました。このように、赤飯は米の変遷とともに姿を変えながら、ハレの日の食文化として受け継がれてきました。

赤飯はひとつじゃない ― 全国のご当地赤飯

赤飯は、小豆を入れて炊き、ごま塩で味付けするのが一般的。関東では、見た目が小豆に似ている「ささげ」を使います。皮が割れにくく縁起が良いことも好まれる理由です。

実は赤飯は、地域によってバラエティ豊か。その土地の風土や、作り手の優しさから生まれた独自の味が受け継がれています。

北海道|甘い味わいの「甘納豆赤飯」

北海道の赤飯は、甘納豆が入った甘い味わいが特徴です。その由来には諸説ありますが、昭和20年代後半ごろ、「忙しいお母さんが手軽に作れるように」と、考案されたのが始まりだそう。炊いた米に甘納豆を混ぜ、食紅で色をつけるという手軽な作り方で、今も広く親しまれています。

農林水産省「うちの郷土料理」

秋田県|紫がかった「てんこ小豆の赤飯」

秋田では、「てんこ小豆(黒ささげ)」と呼ばれる小豆を使います。関東の赤飯と同様、皮がしっかりして割れにくいため、てんこ小豆が好まれました。てんこ小豆は色が出やすく、少し紫がかった色が特徴。砂糖を入れて甘く仕上げるのが秋田流です。

農林水産省「うちの郷土料理」

新潟県長岡市|赤くない赤飯「しょうゆおこわ」

新潟県長岡市では、醤油で色付けしたおこわ「しょうゆおこわ」が伝わっています。小豆ではなく、金時豆を使うのが特徴です。別名「醤油赤飯」や「長岡赤飯」とも呼ばれており、お祝い事はもちろん、日常的にも食べられています。

その由来はさまざまありますが、「長岡ではささげが採れず、醤油で色付けした」という説や、「醤油づくりが盛んだったから」という説などがあります。

新潟市農林水産部食と花の推進課

電子レンジで炊き上げる、お手軽赤飯レシピ

「赤飯は手間がかかりそう」と敬遠しがちですが、実は電子レンジを使って、驚くほど手軽にふっくらと仕上げることができます。ぜひ挑戦してみてください。

<材料>4人分
もち米…………340g
ささげ(乾)……大さじ3
みりん…………大さじ2
おすすめ商品:『マンジョウ米麹こだわり仕込み本みりん』
塩………………小さじ1/2弱
黒ごま…………適量
塩(仕上げ用)…少々

<作り方>

1. 鍋にささげと水2カップを入れて強火にかけ、煮立ったら火を弱めて30分ほどゆでる。みりんを加え、ささげがやわらかくなるまで煮て、ささげとゆで汁を分ける。

2. もち米は洗って、30分ほど水に漬け、水けをきる。

3. 大きめの耐熱容器にもち米、ささげ、塩小さじ1/2弱を入れ、ゆで汁に水を足して1と1/2カップにして注ぐ。

4. ひと混ぜし、ふたまたはラップをして電子レンジ(600W)で10分加熱する。手早く混ぜてふたをし、さらに5分加熱する。

5. 軽く混ぜてキッチンペーパーでふたをして、しばらく蒸らす。器に盛り、黒ごまと塩少々をふる。

レシピ提供:キッコーマンホームクッキング「お赤飯」

お祝いの席だけでなく、季節の変わり目や、ちょっと自分を労いたい日にも。
赤飯を炊くという小さな手仕事が、いつもの食卓をパッと明るく整えてくれます。次の大切な記念日に、赤飯を添えてみませんか。

出典:農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理 てんこ小豆の赤飯 秋田県」「うちの郷土料理 赤飯 北海道」「うちの郷土料理 しょうゆおこわ 新潟県

text 「ハレの日、アサヒ」編集部

ハレの日ごはん【8】赤飯―祝いの席に受け継がれる赤いごはん

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