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お口の健康状態がアプリでわかる!「クチミル」とは

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お口の健康状態がアプリでわかる!「クチミル」とは

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健康的な暮らしに欠かせない「口腔ケア」。口腔状態はさまざまな疾患と関わりがあり、特に高齢者にとっては健康寿命を支える大切な要素です。しかし、実際には高齢者の口腔の健康が管理されている割合はわずか約2%というデータもあり、医療や介護の現場で十分なケアが行き届いていないのが現状。こうした課題を解決するために、アサヒグループは専門知識がなくても高齢者の口腔状態を評価できるスマートフォンアプリ「クチミル」を開発しました。
今回は「クチミル」の開発の背景や活用法、今後の展望をプロジェクトに携わった4名のキーパーソンに話を聞きました。

左から
海野 太郎(アサヒグループジャパン FCH部 シニアマネジャー)
坂 晃典(アサヒグループジャパン FCH部 シニアマネジャー)
勝岡 伸行(アサヒグループジャパン FCH部 シニアマネジャー)
真子 賢之(アサヒグループ食品 営業統括部 担当部長)

苦労を軽減したい。現場の声から生まれた口腔評価サービス「クチミル」とは

ー「クチミル」とはどのようなサービスですか。

勝岡:「クチミル」は介護事業所を主な対象とした口腔評価サービスです。スマートフォンで撮影した口腔内動画と問診情報を送っていただくだけで、歯科衛生士が評価します。適切な口腔ケアを行うためには、口腔内の状態を一定の基準で評価することが不可欠です。正確な評価ができれば、適切なタイミングで現場スタッフの介入やケアプランの作成につながり、誤嚥性肺炎の予防や口腔疾患の早期発見・治療が可能になります。

しかし、従来の口腔評価は専門性が高く、多忙な介護職員にとって業務負荷が増えるなど課題がありました。「クチミル」なら動画と問診を送るだけで評価が完了し、誰でも簡単に口腔評価を行うことが可能ですし、評価履歴や動画、問診情報を保存できるため、変化を継続的に確認することができます。さらに、訪問介護事業所、訪問看護事業所、ショートステイなどの居宅系サービス事業所では、「口腔連携強化加算」の算定要件に沿った評価基準のため「クチミル」をご利用いただければ加算の取得も可能です。

―開発のきっかけを教えてください。

真子:  開発のきっかけは、「OHAT(Oral Health Assessment Tool)シートを使った口腔評価は専門性が高く、限られたメンバーしか口腔評価ができない」という看護師から寄せられた声です。 というのも、看護教育では、口腔について学ぶ機会が限られており、看護師が患者の口腔状態を評価するのは非常に難しいという実態がありました。これは看護師だけでなく、介護に携わる方々も同様で、口腔評価を行うことに大変苦労されているシーンを、長年介護食事業に関わってきたので何度も見てきました。 こうした現場の課題を解決するために、看護師や介護に携わる方たちが、口腔状態を効率的かつ正確に評価でき、現場の負担を軽減する方法として、「口腔評価をデジタル化するサービス」を考えました。

―社内の新規事業創造プログラムで優勝してからテスト販売まで2年。どのような苦労がありましたか?

坂:アサヒグループにとって、「クチミル」のような介護事業所へのデジタルサービスの提供は初めての取り組みです。そのためゼロから作り上げたに等しく、さまざまな壁にぶつかってきました。例えば事業計画の策定です。介護ビジネス特有の構造を理解しながら、仮説を立てては検証・修正を何度も繰り返してきました。 また、システム開発では、エンジニアリソースや関連するレギュレーションの整備が社内では限られており、チーム組成や素早く開発を実行するための環境づくりに苦労しました。

海野:私はセールスやマーケティングを担当しています。介護の現場では多くの人が「口のケアは大事」と理解していても、専門的かつ口腔内の状態を確認するに時間もかかるため、実際に必要だと声に出す人は少ないです。そのうえ、「クチミル」に類似するサービスも市場になく、どのように価値を伝え、お客様にリーチしていくかが課題でした。一方で歯科医師や歯科衛生士から「待ち望んでいたサービスだ」と嬉しい声をいただき、確実に求められているサービスであるという実感はあります。

勝岡:法的な整備も大変でした。例えば、「クチミル」の仕様検討では、医療機器該当性を細かく確認していくことが大変でしたね。

真子: 「口腔評価をデジタル化しよう」と、最初は気軽にアイデアとして盛り込みましたが、いざ事業検討していくと技術だけではなく、法制度やマーケティングなど課題は多岐にわたりました。試行錯誤の連続でしたね。

―新しい事業で苦労されたことも多かったとのことですが、アサヒグループだからできたことはありますか。

海野: アサヒグループには、挑戦を後押しするカルチャーが根づいているだけでなく、長い歴史の中で培われた専門性の高い人材が多く在籍しています。キャリア採用で入社し、前職で培った専門知識を活かして活躍している社員もいれば、飲料や介護食事業といった自社領域に精通したスペシャリストも数多くいます。こうした人材の豊かさに加え、社員の挑戦をしっかりと支えてくれる企業風土こそが、アサヒグループの大きな強みだと感じています。

坂:我々の組織であるFCH部は、「Fusion」というコンセプトを掲げ、他部署との兼務者や多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まり、部内外の知見を融合させています。さらに、社外の各分野の専門家とも定期的に意見交換できる環境が整っており、「クチミル」の事業計画も、社内外の多くの方々との議論や壁打ちを通じて策定してきました。こうした協働的な環境は、アサヒグループならではの強みだと実感しています。

真子:アサヒグループは以前から口腔ケア用品を販売してきた実績があり、企業としての信頼も厚いため、摂食嚥下領域*をはじめとしたさまざまな専門家の方々が親身になって協力してくださいます。こうした環境があったからこそ、「クチミル」の事業を前に進めることができたと感じています。

 ※摂食嚥下領域とは、「食べること」と「飲み込むこと」に関わるすべてのプロセスを扱う分野のこと

お口の健康をアサヒグループから発信していきたい!今後の展望とは

―みなさんの「クチミル」が目指す未来像を聞かせてください。

海野:  現状、気軽に口腔評価ができるサービスはほとんどありません。だからこそ、「クチミル」を当たり前の存在にしていきたいと考えています。お口のケアは高齢者に限らず、幅広い世代にとって大切です。すべての人の“健康なお口づくり”を支える存在になれるよう、これからも取り組んでいきます。

真子: 「クチミル」の原点は、医療現場で働く看護師の負担を少しでも軽くしたいという想いでした。しかし現状、病院では「口腔状態を評価する」という意識が十分浸透していません。実際には必要とされているのに、ギャップが存在しているのが現状です。「クチミル」がそのギャップを埋め、医療現場でも当たり前に使われる存在になってほしいと願っています。

勝岡:摂食や嚥下に関する分野は、学術的にも日本が世界をリードしていると言われています。だからこそ、「クチミル」を日本発の口腔評価ツールとして、将来的には世界にも発信していきたいと考えています。

坂: 「たかが口腔、されど口腔」。適切なケアを怠れば、思わぬ病気につながることも少なくありません。「クチミル」を通じて口腔に起因するさまざまな疾患を予防し、人々のQOL(生活の質)が向上する社会を実現したいと考えています。そして「クチミル」だけではなく、アサヒグループは食品カンパニーとして口腔に関する幅広い課題に向き合い、社会をより良くしていきたいと思います。

敬老の日に贈りたい、口腔ケアと「食の楽しみ」

お口をいつでもどこでもきれいに保てる「口腔ケアウエッティー」

拭き取ることでお口の中を清潔にし、口臭を予防する口腔ケア用のウエットテッィシュ。誤嚥しやすい方、うがいができない方、介護必要で、自分で歯が磨けない方におすすめの商品です。100枚入った大容量タイプから携帯に便利な30枚入りのポケットサイズもあり、シーンに合わせて選ぶことができます。

自宅用から、携帯用まで用途に合わせて選べる

いつまでも食を楽しめる「やわらか食」

2025年9月29日より介護食の新ブランド「まんぷく日和」を発売します。食べる力が弱くなった方でも、おいしく、楽しく、安心して食べられるように工夫した食品!パウチを開けるだけで、火を使わなくてもやわらかい食事が食べられます。かむ力や飲み込む力に応じて、具材のやわらかさを調整したユニバーサルデザインフードを多数ラインアップ。幅広いニーズに対応しています。
「いつまでも食事を楽しんでほしい」――そんな想いを込めて、敬老の日の贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。

ご当地の名産物や、雑炊、煮物、めん類など豊富なメニューをラインアップ

詳しくはこちら

人生100年時代において、「食べる楽しみ」と「お口の健康維持」はとても重要です。
「クチミル」は、そんな日常をより豊かにする新たなツールとして、多くの現場から注目されています。

text「ハレの日、アサヒ」編集部

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