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酵母エキス研究のスペシャリストに密着!

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酵母エキス研究のスペシャリストに密着!

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酵母からエキスを抽出した調味料「酵母エキス」。今回は酵母エキスの研究開発に携わる社員に、研究内容や酵母エキス事業にかける想いを聞きました。

▼「酵母エキス」について知りたい方は、まずはこちらをご覧ください

酵母エキス研究のスペシャリストに密着!

考える

ビールの副産物「ビール酵母」から調味料!?

酵母一筋20年!酵母エキス研究のスペシャリスト

アサヒグループ食品 食品原料開発部 松本健史

―たくさん研究がある中で、なぜ酵母エキス研究に携わったのでしょうか。きっかけを教えてください。

大学生のときから酵母の研究を続け、酵母を使ったものづくりがしたいと思い2003年にアサヒに入社しました。すぐに酵母エキス事業を行う部署に配属され、今も研究を続けています。

20年以上愛用しているピペット

―人生の半分以上、酵母の研究をしているのですね。普段はどのような研究をしているのですか?

そうですね!気が付いたら人生の半分以上酵母と一緒に生きています(笑)
私の仕事は簡単に言うと、酵母を見つけ出し、培養し、エキスを抽出。そして酵母自体の性能を上げる研究をしています。どの条件で培養するのが最適か、抽出にはどの方法が適しているのか、それぞれの過程で研究します。

まずは酵母の選出。自然界には現在分かっているだけでも1,000種類以上の酵母が存在するんです。その中からうま味の強い、つまりグルタミン酸の多い酵母を探し出します。

次は、その酵母が持っている能力を最大限引き出し増殖するための培養条件を検討します。例えば、時間や温度、酵母が増えるための栄養素などがその条件ですね。酵母と言ってもみんな特徴が違うので、最適な条件を見つけるのにはかなりの時間を要します。酵母の選択から培養方法の確立まで、何度も何度も研究を繰り返します。まさに忍耐力との勝負です(笑)

最適な培養条件を見つけ出したら、最後は酵母からエキスを抽出する条件を検討します。さまざまな手段がありますが、ここでも色や味を見ながら最適な抽出方法を探します。また粉末タイプの酵母エキスも開発していますので、エキスを粉末にする乾燥条件なども検討します。最後の最後まで検討を続けてやっと酵母エキスができるんです。

―本当に長い道のりですね…!長年酵母を研究されている松本さんですが、これからの酵母エキス素材や事業に期待することを教えてください。

酵母エキスはいろいろな場面で役に立つ調味料です。食材のうま味アップや減塩、また、昨今注目を浴びているプラントベースフードの味づくりにも貢献しています。肉感をつけるのが得意な酵母エキスは、大豆ミートなどのプラントベースフードによく使われます。特に、ビール酵母エキスは、ビールの副産物をアップサイクルしてつくられるので環境にも優しい。これからの食を支える存在だと思いますね。

―最後に、松本さんのこれからの目標を教えてください。

酵母エキスだからこそできることはたくさんあります。ただ、酵母エキスとは何かまだまだ知られていないのが現状です。普段口にしているビールやパンにも酵母は含まれています。そんな酵母からおいしい成分だけを抽出したのが酵母エキスです。安心安全な調味料だということをより多くの方に知ってもらいたいですね。おいしさでだけでなく、サステナビリティの観点からも将来性のある酵母エキス。これからも研究を続けていきたいです。

よりお客さまに近い距離で。酵母エキス開発のスペシャリスト

続いて紹介するのは、松本さんの部署が開発した酵母エキスをお客さま向けにアレンジする開発の仕事。使用する製品に見立てて酵母エキスあり・なしのサンプルを作成して提案し、酵母エキスを使うことで味にどんな変化をもたらすのかみてもらいます。

アサヒグループ食品 食品原料開発部 児玉はる花

―酵母エキス原料開発に携わったきっかけを教えてください。

アサヒに入社し、自社他社含めた商品の開発に携わることができる酵母エキスの原料開発を希望しました。よりお客さまに近い距離で、直接反応を見たいという思いがありましたね。

―普段はどんな開発をしているのですか?

BtoBの営業担当と二人三脚で酵母エキスの開発をしています。お客さまの要望に合わせて松本さんの部署が開発した酵母エキスをブレンドし提案をします。時にはお客さまに直接会って反応を見て改良を重ねたりします。酵母エキスも様々な種類があるので最適な提案ができるよう、自社の酵母エキスだけでなく他社の酵母エキス素材の研究も日々続けています。

―それぞれの酵母エキス素材の特徴を熟知する必要があるのですね。開発する上で工夫していることはありますか?

いち早く世の中のトレンドをつかむことを意識しています。例えば、今だったらプラントベースフードや昆虫食が話題になっていますよね。プラントベースフードには肉感を出したい、大豆の風味を消したい、焼き立てのにおいを付与したいなど、さまざまなニーズがあります。ニュースから先回りして食品のトレンドをつかむようにしています。

また、BtoBのお客さまに提案するときはイメージが湧きやすいよう、実際に使用する食品に加工して持って行きます。例えば、即席めんのメーカーさまには、アプリケーションチームにとんこつスープを作ってもらい、酵母エキスあり・なしでサンプルを準備します。そうすることにより、より違いを感じて評価いただくことができるんです。

酵母エキスパウダー

実際に、酵母エキスあり・なしのとんこつスープを飲み比べてみました。酵母エキスが入ると、コクがあって味が伸びる感じでおいしいんです。酵母エキスのチカラが分かりました!

―最後に、児玉さんがこれからの酵母エキス原料や事業に期待することを教えてください。

値上げや食糧危機などさまざまな課題がありますが、今ピンチのところを酵母エキスで支えることができれば、未来は明るいと思います。これからさらに酵母エキス事業が拡大してほしいですね。私個人としては、お客さまと一緒に作り上げる仕事なので、1品1品確実に安全な商品をお届けしたいです。お客さまの満足のいく商品を品質にこだわってつくることで、1人でも多くの方においしい食を届けたいと思います。

アサヒグループ食品小金井工場では、酵母エキスを製造しています。また、酵母エキスの製造工程において生じる排水をメタン発酵させてバイオマス発電を行うなど、サステナビリティの活動にも積極的に取り組んでいます。
『栃木小金井工場の素材を活かす 再生・転用技術で社会に貢献!』

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